ねずみ講という言葉をご存じだろうか。
wikiによると、
無限連鎖講(むげんれんさこう)とは、金品を払う参加者が無限に増加するという前提において、二人以上の倍率で増加する下位会員から徴収した金品を、上位会員に分配することで、その上位会員が自らが払った金品を上回る配当を受けることを目的とした団体のことである。
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末端はたんなるねずみだが中間に入れば
何もせずに利益のみが入ってくるおいしい仕組みとなる。
それと似たような仕組みが機械販売で存在しているようだ。
メーカー営業の退職理由のひとつに
業者、ブローカーとして独立するというものがある。
彼らはメーカー在職中から、
「バイト」と呼ばれる
自社機械以外の販売に熱心に取り組み
それが本業となって独立してしまった部類だ。
どういうものかというと、
仲の良いホールに、他のメーカーの商品を紹介し
注文を取ってきて
その注文を別の業者に流して、手数料をそこの業者からもらうといった仕組みだ。
ひどいところだと、営業所長自ら他メーカー「バイト」にいそしんでいるケースもあるようだ。
機械なんて、値段もメーカーから決められているし
自分のところの利益/儲けを削ってまで値引きしようとはしない。
ホールにとってはどこから引こうが同じなのだ。
彼らメーカー直販営業社員に聞くと、
ああいいこずかい稼ぎですよ。
会社からの給与安いからね。
この業界将来わからないですからね、
しっかり稼いでおかないと。
別に彼らに罪の意識はなく、
業者側の税金等どうしてるのかは知らんが、
大手を振って行われているようだ。
仲介する業者は、
そういった子飼いのものたちに代理販売してもらい、
紹介料/手数料を台あたりいくらか渡す。
何もせずに注文が舞い込むのだから手数料を払っても
かなりおいしいこととなる。
黙っていても、勝手に売ってきてくれるので楽だ。
よって、もっと注文を増やすためにこずかい稼ぎ狙いの
メーカー営業をたくさん抱き込むのだ。
ホールに営業に行くよりも、他のメーカーに営業に行った方が
儲かるといったような話になるだろう。
いわばねずみ講の中間層に属すようなことと同じになる。
それとは別に、
まあいわゆるキックバックだが、
ホール側の、機械選定決裁者自体が
バイトとして、業者より台あたりいくらか抜くケースもあるようだ。
階層としてはこんな感じだ。
メーカーには、自社社員による直販営業販売と
業者販売があり、
業者販売は、下記のような階層になる。
1次代理店
2次代理店
3次代理店
各種ブローカー
手伝いバイト
当然上にいくほど儲けがある。
大手メーカーになるほど、
直販比率が高くなるのが特徴だ。
メーカー営業は、バイトでこずかい稼ぎを続けるうちに
あれ? 末端でこずかい稼ぎをするよりも
逆に元締めになって
他のメーカー営業を使ったほうが儲かるのではないか!
そう考えてやめて独立していく。
無名な業者やブローカーでは
うさんくさがれてホールに営業で立ち入れない。
どこの馬の骨ともわからぬような
怪しい業者が飛び込みで来ても追い返される。
元々メーカー営業として信用ある人物ならば
信頼関係ができており、
やめたあとでも引き続き出入りできる。
地域のメーカー同士は、メーカー会みたいな会合も定期的に
開かれており仲がいい。
そういった元メーカー営業のブローカーは、
知り合いのメーカー直販たちを次々にバイトに誘うようだ。
メーカー直販たちは普通にどこのホールでも
出入りできる。
そういった知り合いを誘うだけで簡単に販路が作れるのだ。
大手メーカー社員は、
大手所属社員という立場が社会的信用になるので、捨て去り難い。
金目当てで独立するのか、大手企業社員として
社会的信用を優先するのか、ひとの判断だが、
まあバイト程度のこずかい稼ぎでいいやという人の方が実際多いようだが、
金目当てで年に何人かが独立を決意するのがいるのも事実だ。
メーカー本体としては、
こういった業者のシステムを公式にもっとよく考えて
人参をたくさんぶらさげて末端の構成員を
無数の数ほど作り上げた方が
どんどん売れるようになるのではないだろうか。