最近走馬灯のように昔のことが思い出される。
かたや、周りの人の名前が、なかなかでてこないときもある。
どうやら、お迎えが近くなってきたようだな。
世界を滅ぼせるボタンがあったら、代表して押してやるぞ。
さて、
学生にしてみたら、
中の人たちは、こんなヤクザなぱちんこ業界の世界になんで入ったの?
親は反対しなかったの?
そう感じることだろう。
我々が、ぱちんこ業界に足を踏み入れた経緯だが、
実際多くの人が、そんなに深い意味をもっていない。
ただ、流れで・・
そんな感じである。
今の学生の反面教師として、どうしてパチンコ業界を選んでしまったのか、
最後も近いので、ここにかいつまんで書いてやろうと思う。
筆者も学生時代、真面目に勉強せず、
将来のことを何も考えていない、普通の大学生であった。
やりたいこともない、夢もない。
大学での勉強は役に立たない、研究者にも興味もない。
修士、博士号にも興味がない。
4年で卒業だけして普通の企業に入社すればいい。
大多数の学生のように、それだけ考えていた。
授業は、適当にこなして、
大学の賭博サークルでの、ぱちんこ競馬麻雀活動にうつつを抜かす毎日。
就職活動もぼちぼちで、結果として、狙っていた大企業の最終面接に落ちて、
なんだかんだで、ぱちんこ業界のいまのところに入った。
細かく書くと、
大企業は、教授推薦ももらい、ほぼ落ちないであろう顔見世の最終面接までいったため、
他の企業への活動をすべてやめた直後の結果だった。
最終面接で、「学生時代は、ぱちんこをひたすらやっていました。勝つ条件、手法を極め、コンスタントに収益をあげる手法をあみだしました、理論通りに実践し、サークルの部員全員がぼろもうけ」みたいなことをいったような気がする。
1次、2次、3次、4次面接まで一貫して、同じような内容で通し、
賭博に明け暮れ、極めた学生生活を正直に話した。
こんな学生は、正直珍しかったのであろう。
4次の人事部長からは、私もぱちんこやるし、いいと思うけど、
上の人たちは、お固いから最終面接では、普通にやりなよ。
そうアドバイスをもらっていた。
が、自分の矜持として、5次最終面接でもそのまま語り、
「そんなに好きなら、パチンコメーカーでも入ったら?」
鼻持ちならない偉そうな役員にそういわれ落ちた。
落ちたところで、就職活動は白紙スタートである。
大企業の採用はすでに終了している。
ならばと、就職ジャーナルで、
そのままパチンコメーカーに・・
とばかりに探して応募した。
某T社にエントリーシートを送ったところ、
即電話があり、やっぱ名古屋までいくのが面倒なので、断ったが
断っても断っても、考え直してくれと3回くらい電話が
かかってきてしつこかった。
このT社の人事は大変なんだな、と思った。
そして、別の受けに行った1社にあたりまえのように、受かってから、
どうせ単位が足りずに留年になるだろうから、もういいやと
そこで就職活動をやめた。
とにかく単位が取れない。
学生時代前半にぱちんこで遊びほうけたつけで、後半は単位にとにかく苦しんだ。
今でも、単位取得に苦しむ夢をたまに見る。
目が覚めると、あっ卒業できてる・・、と安堵する。
「化学II」
必修科目のこいつが鬼門であり、
「地学、生物、物理、化学」それぞれI、IIが必修科目だ。
とれないと、卒業できない。
他は、なんとか奪取したが、
化学IIだけレベルが非常に高く、2年次、3年次と連続して取れず、
最終4年次もこれが厳しくまた取れないと思っていた。
なにやってるのかさっぱりわからん。
ベンゼン環の六角形などもうみたくない・・
留年だ・・
と思っていたところに、
担当教授が、病で倒れ授業が解散になった。
全員に単位が許されることになった。
「俺が念で倒した!!」
誰もが、そううそぶいた。
ふと気づいた。
あ・・・、卒業必要単位ジャストそろった。
卒業できちゃう・・
自分が内定として、そこで持っていたのは、
ぱちんこ企業1社しかなかった。
受かっておいたものの、この企業は、採用選考が、説明会、筆記、社長面接までもが全部1日で終わり、結果も即出るようなところであった。
大丈夫かなー
とりあえず、一人暮らしで無職生活も困るので、
企業に入ってから、夏に公務員試験でも受けて、受かったらやめるか・・
そんな腰掛程度の安易な考えでぱちんこ業界に入った。
入社後の社員研修では、普通にぱちんこの授業をするのが、なんかおかしかった。
机の上に、普通にぱちんこ雑誌が並び、
あたりには、ぱちんこのカタログがおいてある。
趣味の延長上で、飯が食えるなんて・・
24人同期がいて、23人がぱちんこ経験者、実に96%だ。
当時はそんなもんだ。みなマニアだ。
違和感がだんだん当たり前になり、業界特有の毒気にさらされ、
いつのまにか、公務員試験時期もすぎ・・
そしてそのまま今に至るわけだが、
同期には、しっかり忘れずに公務員試験を受けて、受かった者もいる。
周りを見ても、ぱちんこ業界に入りたくて入ったものは少ない。
ぱちんこが好きだし、他に落ちてしょうがなくといったのが多い。
流れで・・
ほんとこんな感じなのだ。
なんでパチンコ業界に入ったの?
と聞かれれば、誰もが特に理由を見出すことができない。
世間の役に立っているわけでもないし、
存在意義のない不要産業に近い。
実際世に多くの不幸な人を生んでいる。
学生に聞かれれば
やめたほうがいいよ^^
誰もがダメな理由をすぐにでも、反射的に話せることだろう。
入って後悔しているかといえば、そうでもないし
隆盛の時期を味わい面白かった。
そして今の縮小の時期が非常に悲しい。
衰退産業として、今後はもう上向くことはないだろう。
多くの企業が今後寿命を迎えることになる。
100年後には、産業遺産として認定されているかもね。