機械が昔ほど売れない。
どこのメーカーも深刻だ。
昨期に大ヒットしたものといえば、
ルパン、ハーデスをはじめとして数機種程度くらいだろうか。
長らく続いた三洋京楽神話も崩れつつあり
1機種あたりの機械の入替頻度は、ひと月~ふた月と変わらないが
平均導入台数がどんどん減ってきている。
半列入れて、寿命が尽きたら低貸しやバラエティに流す
どこも似たような運用ばかりだ。
ホールの機械予算も他が少なくしているので
うちも減らそうと横並びで削減をすすめている。
メーカーの方はというと、昔よりも機械開発費や
会社自体が大きくなっているのだから
売り上げを維持しないときつい。
機械代縮小の流れは
とうていメーカーにとっては受けいられるものではない。
なんとか対策を練らないと、客が飛んだホールとともに共倒れだ。
入りが少なくなれば
出を減らすしかない。
社内で減らせるものはないか。
あれこれ考えをめぐらすが、
やはり人件費や拠点維持費に目が向く。
人が大切だ。
いや、いらない。
議論としてはきっちりとわかれるだろう。
事象として、
TOP成績地域でブイブイ言わせていた上位成績営業社員を
下位地域強化のために、送り込んでも
なんら結果もだせずにすごすごと帰ってくることが多い。
人の力ではないということだ。
また、ダメな機械は、誰が売りに行っても売れない。
良い機械は取り合いのため誰が売っても同じ。
上層部はとっくに気づいている。
機械の売り上げは、もはやひとによるところはほとんどない。
ほとんどが機械の価値や性能のみに集約されている。
営業成績がいい社員は、
ただおいしい太い客を持たされているだけ。
まあ一応、太い客を任せることができる人間だからこそ
任せているのであって優秀な社員なのだろうが、
でもそいつが
金のない細い客の所に行ったって
売り上げが増えるわけではない。
金がないホールは本当にない。
浮浪者にベンツを売りつけに行くようなものだ。
ないものはない。
結局なんとかいいホールを担当しようと
上長への社内営業の方が重要のようだ。
知り合いの営業社員を見ていると、
任せられている担当のうち
行きやすいところにだけ通って時間をつぶして
あとは、カタログを郵送して、
入り用なら連絡ください程度のペラ1の紙を封入して
連絡を待つだけのホール。
一応たまには顔を出すが、メインは電話営業のみのホール
大半が後者の2パターンに属すようだ。
会社に提出するガセ日報のごまかしだけが
上手になっていく。
いい機械なら向こうから連絡来るし、
悪い機械なら金のあるところ以外買うわけない。
ターゲットをしぼってあたりをつけるので、全部に行く必要はない。
となると、営業社員というのは
もう不要とみていいのではないだろうか。
向こうから買いにくるようないい機械を作ることのみに
会社の人的リソース、資金リソースを集中させれば
すべてが事足りるのではないか。
悪い機械を、抱き合わせや
営業の付き合いをもって
無理やり売りつける時代ではもうない。
いい機械だけ、適切に買ってもらい
それでやっていけるよう、会社の仕組みを作り上げていくべきだろう。
悪い機械は、思いっ切り値引くべきであり
いい機械と同値段は、常識的に見てもありえないだろう。
販売手法も、
・直販販売+業者販売(現行)
↓
・業者販売+ネット販売+量販店販売
↓
・ネット販売+量販店販売
中小メーカーから、
じきに製販分離の流れが加速していくことが予測されている。
おそらくはヤマダ電機やジャパネット高田みたいなところに
全ての販売が集約されていくのだろう。
対策は、体力のあるうちに行わなければならない。
手遅れになってからではおそい。
遊技客の減少を真摯にとらえて、メーカーもそろそろ
動くべきだろう。