市場の低貸し比率は取り返しのつかないレベルまで拡大
ぱちんこにおいては、低貸し比率は50%をすでに超えているといわれている。
低貸し競争は加速し、0.2円貸しまで出てくると1円ぱちんこすら高額に感じてしまう。
低貸しになれた客は4円に戻ることはまれである。死んだ客と呼ばれる。
もともとピーアークが流行らせたもの。
最初業界紙に特集されたときは馬鹿にされていたものだが、
店内をがら空きにするよりはましだと
稼働の低いホールからどんどん真似を始め、
市場のほとんどやりはじめるとやらないホールはなくなった。
そして売り上げが下がり痛い目を見ている。
ファンを低貸しに逃がしてしまったことは業界全体での失策だったといえる。
0.2円貸しなど、その島の電気代や人件費を考えると、客が座っているだけで、売上も粗利もない死に島に等しい。客はひまつぶしができてうれしいだろうが、店は死んでいる。下の下策だ。
郊外店でいちど客が飛ぶと大変だ。
なんとか4円に客をつけたくても、新台のみにしかつかず、すぐ1円に戻ってしまう。店内では低貸しのみに客がついて4円は常にだれも打っていない。
負のスパイラルどころか、死のスパイラルだ。
ライフサイクルとしては、
低貸しを始める → 4円飛ぶ → 低貸しコーナー増やす → 低貸し専門店になる
低貸し専門店化した段階で客が入っていればよいが、どこの店でも低貸しをやっているので、珍しくもなく差別化できるといった段階をとうにすぎている。
次々につぶれゆく店
現在ぱちんこ新台を年間10台も買わない店が全国でだいたい2,000軒にもなる。
大手法人の弱い中古専門だったりもして経営上は問題ないところもあるが、3年後には全ての機械が劣化スペック機へと入れ替わってなければならない。
パチンコでいうと、全国で設置台数270万台のうち半数が低貸し。
メーカーの年間総販売台数だが、
2018年、2019年、2020年で「劣化新スペック機」と「通した現行スペック機の在庫」の併売になるとみられる。
2017年と同等の販売台数とすると、
2018年が、100万台(現行機)、30万台(劣化新スペック)
2019年が、50万台(現行機)、80万台(劣化新スペック)
2020年が、20万台(現行機)、110万台(劣化新スペック)
2017年と同程度の販売台数では全部置き換わらない。
ホールは今よりももっと機械を買わないとならないことになる。
現行基準機も使用期限が徐々に切れていく。
稼働も売り上げも下がり、客もこの3年でさらに減少していくなかで
機械代がやすやすとねん出できるものではない。
メーカーも射幸性が減った分と販売台数が減る分を
演出でカバーしようと
どんどん豪華な筐体にして機械代単価を上げてくる。
するとますます入れ替えが難しくなる。
当然中古にも出回る量は少ない、もしくは高額。
加えてスロットの6号機への置き換えもある。
途中で警察がオリンピックやカジノまでに入れ替えを急げとせかすかもしれない。
予断は許されない。
こうなってくると低貸し専門店や稼働の低い店は、
安い中古が回ってこないのでは、機械の置き換えができずに閉鎖するしかない。
とりかえしのつかない失策
・高価交換
・一物一価
一物一価は警察命令のためしかたないが、業界を衰退させた3大悪といわれる取り組みが首を絞めた。
これからつぶれる店舗は全部で3,000軒を超えると推測される。多くは資本のある大手が吸収していくだろうが、3年後などすぐやってくる。
つぎはメーカーの倒産へ連鎖
そして入替需要が終われば、売上粗利が減り、
機械を買いかえること自体が少なくなるため、
今度は、メーカーが次々につぶれていく番になる。
ホールは劣化スペック機で減った客の中でなんとかやっていけても
販売台数が極端に落ち込んだメーカーは現在の規模を維持できるわけがない。
回りまわって最後はメーカーがダメージを食らうことになる。
そもそも市場の客が少ないのに、店舗数や設置機械台数が多すぎた。
淘汰が終わってすべてが落ち着くまで、5年くらいかかるかもしれない。