毎夜のように繰り広げられる送別会
「ご卒業おめでとうございます」
各地で毎月のように送別会が繰り広げられ、
残る者たちが、何も考えていない
先行きの見えない余りものみたいな雰囲気になっている。
「次は私が征きますので・・」
送別のあいさつも、そんな感じだ。送別というか壮行会だ。
もうまとめて月末定例でいいじゃん。
転職先、家業、新規開業を含め、先の見通しを見つけたものから
順次卒業していく。
ホール企業、メーカー、販社、それぞれ各社により、
損益分岐点が違うのはあたりまえだが、
「その最後の刻」まで、
つつましく奉公するか自分と家族を優先とし新天地を探すか
それもまた人それぞれの選択肢である。
まあ、多くの人が人生の岐路に立っているのは間違いない。
「俺の、俺たちの頑張りで業績なんか向上させてやる!!」
「恩義ある会社だから最後までおともする!」
精神論や勢いで、行政の決定に立ち向かえるわけはない。
冷静かつ素直に大きな流れに従うべきだろう。
購買力に差がでてきた法人
ホール企業の新台入れ替え状況を見ていると
上位大手法人の中でも
昨年比で全然機械を買わなくなっている法人が見受けられる。
現在稼働が飛んでいる店舗だと、
新台を買ったところで、
新規顧客がいない状況で、常連客の店内移動だけで
店の全体利益が増えるわけではない。
新台を数多く入れても入れなくても、自店の稼働状況に変化がないのがわかり
最小限で十分だと、あまり買わなくなっているのだろう。
ネットでそれらの法人の評判を見ると
「4円ガラガラ」とかよく書き込まれている。
P-WORLDを見ると、P0.1円~0.2円、S2円等の超低価交換に
手を出しているのも見える。
そこの市場の客が飛び低価競争に陥って、最悪の環境になっているのが考察できる。
1000台規模クラスの大型ホールを維持するのは大変だ。
年々業界全体の総売上、総粗利が下がり、
今後封入機、6号機でさらに下がるのが確定している。
ここで行政指導の全台入替を受け入れたら、
稼げない低貸し比率が大きすぎて、
機械代をねん出できない。
スロットは設定1以下にできないのはもちろん
釘も閉められない。抜こうと思っても抜けない。
機械販売不況は数年後に必ず来る!
これから先、中小法人だけでなく、
必要以上に拡大してしまった一部の大手までたちうちできなくなる。
現在9月までの5.5号機の駆け込み販売市場が盛んだが、
それ以降の5.9号機は、まったく売れないことが想定されている。
そもそも稼げない不人気劣化機を買う必要がないし、
ドル箱の息の長い機種を、強制撤去指示の時期ぎりぎりまで
「認定」でしのぐのが無難だ。
来年からのぱちんこの出玉規制機も
旧機がある段階では、まったく売れない。
この一連の流れによりメーカーの先行きが暗い。
今年の5.9号機から数年後にしぶしぶ総入替需要が終われば、
機械性能の劣化からホールの売上が今よりも減る。
機械予算も抑えられることから当然総販売台数が下がる。
販売台数が減ることから、台利益を上げようと機械代も高騰する。
そしてさらに販売台数が減る。
相対的に1機種あたりの販売台数も減っていく。悪循環だ。
近年の膨れ上がった機種あたりの開発費。
これらがネックになっている。
費用と期間をかけて作りこんだ台でも
1000~2000台程度しか売れないようでは開発赤字に陥る機械が多くなる。
中小メーカーは、開発すらせずあきらめるだろう。
2016年でPS250万台の新台機械販売があった。
230万台
200万台
180万台
150万台
140万台
130万台
今後年々減っていくことが想定される。
仮にPS計で年間150万台まで販売台数が落ち込んだとしてみよう。
このパイを全メーカーで奪い合うのだ。
長期間使える、海、ジャグラーは鉄板として
年1の定番シリーズ機や、普通、普通以下の機械はそれぞれどれくらい売れるのか。
推して知るべしである。
多機種少量販売は、パイが減った市場では危険行為であり、共倒れになりかねない。
開発機種ごとにしっかりと利益を得るには、
サブブランドで開発機種を稼ぐ卑怯な手法は取り締まる必要があるが、
昔みたいに全メーカー談合で、販売機種数制限をやるしかないと思われる。
開発費や、開発機種が減ったら・・開発者を減らす
販売台数が減ったら ・・・営業社員をは減らす
加えて、間接部門も減らす
こういった業界や自社が縮小する根拠は誰でも示すことができる。
逆に楽観的な業界向上論、自社向上論は誰も説明することができない。
先が分かっているのだから、
早く次へ行動すべきだ。
逃げ遅れてはいけない。