【粛清】海外オンカジを宣伝したパチンコユーチューバー逮捕。他は問題ないの？

評価・感想

この記事の要点解説

１．著作権違反か、ただの粛清か？ユーチューバー逮捕の深層

冷たい春の雨が、東上野の舗装された歩道を濡らしていた。どこか遠くでパトカーのサイレンが、まるで犬の遠吠えのようにくぐもって聞こえる。濁った水たまりには、赤く瞬くホールのネオンが揺れていた。

パチンコ太郎は、傘も差さずに立っていた。黒のスーツに身を包み、濃いサングラスの奥から街の喧騒を見下ろしていた。

「やれやれ…誰かが石を投げたな」

スマホのニュースには、冴えない笑顔の女と、無精ひげの男たちの顔が並んでいた。海外のオンカジ「K8」の配信動画で、パチンコメーカーの著作権を侵害したとして逮捕。罪状は明確だ。だが、その裏に潜む「本命」が透けて見えていた。

「著作権なんてのは建前だ。狙いは別のところにある」

パチンコ太郎は足元の煙草を踏み消すと、アジトへと歩き出した。
セイ◯ウビルのエレベーターはいつものように錆びた軋みを立てて彼を迎えた。

「太郎、帰ったのね」
スロット花子が、機械音のように静かな声で出迎える。手には紅茶の入ったカップ。冷めて久しいそれは、まるでこの国の正義のようだった。

「オンカジを使っただけで、ここまで燃えるか？」
太郎は鼻で笑った。「いや、“使われた”のはパチンコ台の方さ。三洋と平和。どちらも著作権に厳しいとは聞くが、これまで黙ってきた連中が急に吠え始めた理由はひとつ――K8の名が動画に載ったからだ」

花子は軽く頷きながら、新聞を広げた。「著作権は、正義じゃない。武器よ。今回は警察が、それを振りかざした」

太郎は部屋の片隅に置かれた古い実機「大海物語」に目をやった。「この筐体だって、実は著作物の塊だ。パチンコという装置の内部に流れる映像、音楽、キャラ……すべてが契約と監視の海の中にある」

窓の外では、雨脚がさらに強まっていた。
「K8に報酬をもらった？それが何だ。報酬をもらってやってる連中など、国内のホール配信にも山ほどいる。だが今回摘発されたのは、K8が海外の胴元だったから」

太郎は冷たく言い放つ。「これは正義のためじゃない。業界の都合だ。オンカジ潰し。体裁を守るために、捨て駒が選ばれた。それだけのことだ」

彼の言葉には、怒りでも悲しみでもなく、ただ氷のような無関心が漂っていた。雨音が窓を叩き続ける中、太郎はゆっくりと腰を上げた。

「よし、夜の視察に出るか」
彼の靴音がコンクリートに響いた。東上野の闇に、ひときわ冷たい風が吹き抜けた。

２．ファンの声が刺す現実「みんなやってるのに、なぜあいつだけ？」

翌朝。雨は上がっていたが、空にはまだ曇天が残っていた。アジトの窓際、スロット花子が積み上げた紙束をめくっていた。そこには、ファンたちの生々しい意見が印刷されていた。太郎は黙って椅子に腰掛け、その声に耳を傾けた。

――「オンラインカジノを宣伝したからって、動画投稿だけで逮捕されるんか？」
――「パチ屋で配信してる奴はスルー。結局、誰が敵で誰が味方かわからん」
――「K8がアウトなら、他の似たような配信も全部潰せばいいじゃん」
――「逮捕者出たってのに、ユーチューブにはまだ同じ動画が山ほど残ってる。これで正義って、どの口が言うんだ？」

太郎は静かにうなずく。「これは線引きの問題じゃない。“誰を潰すか”を決めるのは、力を持つ奴らだ。罪があるかじゃない、“潰す理由があるか”だ」

花子がふと口元を歪めた。「ファンの声が鋭いわ。正しすぎて、誰も反論できない」

――「著作権法が非親告罪になった時点で、警察の好き勝手に動けるようになったんだろう？」
――「もはや“許可取ってます”じゃ済まない。見逃されてるだけってこと」

「それでも、国内ホール配信は、今のところ大丈夫よ」花子が補足する。「だって、店が撮影を許可し、演者も慎重に編集してる。無断使用でもなければ、胴元の利益を脅かすような案件じゃないから。K8は、胴元を日本の外に置いた。それがすべてよ」

太郎は、ファンの意見の束を手に取り、何枚かを床に落とした。「ここにいる連中の大半は、こう思ってる。“こんな奴、どこにでもいる。たまたま選ばれただけ”ってな」

――「YouTubeなんて今もパチンコ動画だらけだぞ」
――「なんで今回だけ逮捕？見せしめじゃねーか」

太郎はカーテンを引き、陽の差し込まない部屋の奥を見やった。「明日は我が身、とはよく言ったものだ。正義の名前で、任意に狩る。非親告罪がそれを可能にした」

「それでも、プレイヤーたちは配信を続ける。見てる方も、“次は誰だ”と興味本位で覗き込む。まるでサーカスよ」花子の声は冷たく響く。

太郎は立ち上がり、机の上の壊れかけたライターに火を点けた。「火をつけたのは奴らだ。だが、その煙に巻かれるのは、いつだって名もない誰かだ」

そして、最後にこう呟いた。

「…結局、この国は“誰を見せしめにするか”で回ってる。今回の３人がその順番だっただけだ。次がいないとは限らない」

曇ったガラス越しに、上野の街がかすんで見えた。乾かぬ雨の匂いだけが、彼らの現実を静かに包んでいた。

以下、本文を参照してください。

読者の反応

識者による解説

K8ってところは、パチンコの実機の例えば、とある魔術の禁書目録の御坂に似たようなキャラをネットのバナー広告に使ってたり、開いたことはないが、パチンコをオンラインで金かけてやるところだと思ってた。当然許可なんて取っているわけなし。

ベトナムの実践動画は、弁護士のサイトでグレーだけどセーフって結論がでていたような記事があったな。ただ、メーカーからの著作権がらみになってくると今回のケースをふまえてどうなるか。

結局メーカー側が、youtube実践系を販促の一部として使っている。基本的にはお咎めなしどころか機種の宣伝に演者招いて配信させているから。普通のパチ、スロ動画は関係ないでしょう。今回はオンラインカジノ絡みでの取締まりの一貫。

ほー

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