ずっと「勝つ」ことが目的だと思ってましたが、
実はパチンコは、あくまで「勝つ」ことに向けて「楽しむ」遊びだということがわかってきました。
開店前に並んでいる時が一番ワクワクするのもこのためです。
スポーツにも同じ感覚があると思います。
優勝するのはひとりだけで、
それ以外は負けるとわかっていてもみんなチャレンジしてますよね。
これは一度「大勝ち」や「大きな負けを取り返した」等の成功体験時に得た快感を
脳が覚えていて、次もその快感を得たいとする為に「やる気」のドーパミン大量に分泌されるためだと
いわれています。
ただ、ギャンブルはジャンキーレベルになってくると、
「楽しむ」の内容が「スリル」に変わってくると思います。
「大当り」や「一撃フラグ」で、緊張状態から一瞬で緩和される感覚。
安堵感や、死にそうな状況から助かった様な心境。
この瞬間は、β─エンドルフィンが大量に出ている状態といわれています。
ランナーズハイと呼ばれる状態や、臨死体験時に見るといわれている「お花畑」も
肉体的苦しみを緩和させる為、このβ─エンドルフィンが大量分泌されることにによるものだとか。
GODのGG中が「お花畑」なのも妙に納得がいきますね・・・
より大きな「安堵感」を得るために、よりハイリスク・ハイリターンな台を求めるようになる。
これがより射幸性が高い機械をヘビーユーザーが求めていくメカニズムなのかもしれません。
好調のルパンMAXは、激熱リーチをはずしてから、すぐにまた激熱リーチが来たり、
銭形につかまって確変終了かと思ってから、タイプライターで復活したり、
リベンジゾーンに落ちてもうないか思ってからの、大泥棒チャレンジでの復活大当り、
また、大当り中は何年間にも渡り体に染みついたあのルパンのテーマ曲で祝福。
プレイヤーが体感する「安堵感」を操作するバランスが良かったのかもしれません。
もちろん20連・30連するスペック設計も強烈な「勝ち体験」を植え付けるのに最適です。
かつて4号機時代、「初代獣王」のサバチャンランプが付いた瞬間「脳汁」が出るという表現が流行ったことや、
「初代スーパービンゴ」の修行の様な通常時から、リール停止時にチリリンという音ともに
メインリールが赤フラッシュして修行の終わりをお知らせされたような瞬間。
ものすごい安堵感を感じていたのを思い出しました。
「なぜパチンコを打つのか?」の本質を生理的に分解してくと、
結局ネズミの実験の様に、この脳内麻薬を得るために行う行為でしかないのかもしれません。
ユーザー減少の原因としては、機械の仕様やホール側の利益率の厳しさから、
新規ユーザーが「勝ち体験」を味わう頻度が減少したことと、
すでに習慣づいたヘビーユーザーでさえも「勝ち体験」の頻度が減少し、
β─エンドルフィンが分泌される頻度も減り、
「こんなことなら、他のことでβ─エンドルフィン出すわ!!」というレベルに達したということが考えられます。
さて、当ブログではこれまでもうAT・ARTまで段階を踏む仕様はもう流行らないという考えでしたが、
客離れが加速している今後の動向として「最終的には“ドMな安堵感”を求めるユーザーしか残らないのでは?」
という線も考えられます。
「AT直結or 2段階」はさほどの問題ではなく、要は「これさえ引ければという強烈なご褒美があるのか?」
その象徴は、GOD図柄やサバチャンランプの様なシンプルでマテリアルなもので、
「思わず写メを獲ったり、人に自慢したくなる様な、人々の脳裏に焼き付くものなのか?」
ということがキーポイントとなる時代になってくると考えられるでしょう。