先日、神奈川の大山へ登ってから、下山していたところ…
登山道が混み合ってきたので、登る人優先でちょっとよけて端の方の足場に移動すると、落ち葉で滑ってそのまま滑落した。中腹くらいの岩場で、ちょっとした勾配の所。急な階段から転げ落ちるような感覚でずるっと落ちていった。
止まらない。落ちている最中は痛みはない。視界もない真っ暗だ。
あっやばい、どこまで転がって落ちるのだろう。
ただそんな風に思っていた。時間が長く感じられる。上下の感覚もない。
どうなるんだろう。
突然体に柔らかい感触がして、年配の登山者が抱き留めてくれた。
勾配のくぼみにちょうどはまったようだ。腰がはまって立てなかった。付近の登山者たちが、数人がかりで起こしてくれた。ショック状態で動けない。気分が悪くなった。
落ち着いてから見ると、目の前には岩。これにぶつかるところだったんだな。年配の方は、岩の間に入ってちょうど頭を支えるような形で受け止めてくれた。最後は仰向け状態で頭から滑っていったようだ。見上げると上から数mくらいの落下で済んでいるが、まさに死ぬところだったな。人がまわりにいなければ逝っていた。
直後は体に怪我はあまりないように感じたが、気分が悪くなり立てない。しばらく休むことにした。横に伏せたかったが、かえって目立っておおごとになるので我慢して座っていた。20~30分くらいたったろうか。ちょっと回復して動けるようになったので下山した。
地面がこういう状態のところで勾配が急なところ。写真の場所は平坦な部分。怪我をおった地点の写真をとる余裕はなかった。
左手の薬指と小指が青紫色で曲がらないくらい腫れている。打撲くらいか、ひびでも入っているか。あと左膝と右肩打撲、左腕と右腕に多数の裂傷、擦り傷で血まみれ。全治1週間くらいか。右肩打撲があとから一番痛かった。
これくらいの軽傷で済んだのは、背中のリュックがクッションがわりになったことと、数人の人が駆け寄って受け止めてくれたことが大きい。幸い足首に怪我がなかったので1時間くらいかけてゆっくり下山。降りている途中で膝が痛くなってきたので打撲に気づいた。指も後から痛くなってきた。
「頭ぶつけてないか?」「足大丈夫か?」「立てるか?」
怪我した直後も、休んでいる最中もいろいろな人が声をかけてくれた。言葉では助かりましたとお礼を述べたが、いざ改めて思うとまさに命を救われたんだな。
本当にありがとうございました。
教訓:大山登山は、登山杖必須。
大山は、交通の便が良くこのあたりでは高尾山に次ぐくらいの有名な人気登山。標高1,250Mとほどほどで登りやすいが、杖を装備している人は1/3くらい、あった方がいいなバランスがとれる。次はアマゾンで買ってから行こう。この山を登っている人を見ると完全登山装備の人が1/3くらいで普段着の人が2/3くらいかな。山ガール衣装の人の後ろに、そのまま表参道でも歩いているようなコートにマフラーの人が歩いていたりする。
※年配者どころか小型犬や小学生でも登っている難易度の低い山であり、今回のケースはかなりのレアです。関東のかなり広域まで見渡せるお勧めスポットです。