海外反応
米国でGoogleデータセンターの水使用量判明に議論 「思ったより少ない」「ならなぜ隠す」の意見

Googleデータセンターの非公開数字が判明
米ネブラスカ州リンカーンにあるGoogleのデータセンターを巡り、水と電力の使用状況について議論が起きている。州へ提出された年次報告では一部の数字が企業秘密として黒塗りされていたが、文書上の処理が不完全だったため、隠された文字列を選択して別の文書へ貼り付けることで内容を確認できる状態になっていた。
判明した数字では、リンカーンの施設を運営するAgate LLCのピーク時電力需要は52.65メガワット、年間の水使用量は13.299メガガロン、約1300万ガロンだった。州内で報告済みの複数のデータセンターを合わせると年間水使用量は約7億6500万ガロンで、Googleのパピリオン施設だけで約5億4788万ガロンを使用していた。
この数字を受け、意見は単純な「大量消費への批判」だけにはならなかった。リンカーン施設の年間約1300万ガロンについては想像より小さいと見る意見が多い一方、数字が問題ないのなら、なぜ企業秘密として隠す必要があったのかという不信も強く出ている。
「1300万ガロンは思ったほど多くない」という意見
最も目立ったのは、年間約1300万ガロンという数字だけを見れば、データセンターへの批判から想像していたほど巨大ではないという意見だった。「基本的に、意味のあるほどの量ではない」という評価があり、リンカーン市全体の使用量や他産業と比較すべきだとする人が多い。
約1300万ガロンは、オリンピックサイズのプール約20杯分に相当する。一見すると巨大な数字だが、リンカーン市が一日に使う水量の半分にも満たないという比較が示されると、「一年分ならそれほどひどく聞こえない」という意見が出た。
さらに「ゴルフ場や大きなホテルがどれほど使うか調べてみればいい」という比較もあった。単に何百万ガロンという絶対量だけを示すのではなく、施設面積や電力使用量、他の産業と同じ尺度で比較しなければ、多いのか少ないのか判断できないという主張だ。
別の人は「人口500万人の国で、漏水だけでその40倍を失っている」と自国の例を挙げた。こうした意見では、データセンターという言葉だけで水使用量を特別視することへの疑問が強い。
「少ないなら、なぜ隠すのか」と透明性を疑問視
一方、数字そのものより強く問題視されたのが、企業秘密として伏せられていた点だった。「数字が自分たちに有利なら、なぜ隠すんだ」という疑問が出ており、使用量が比較的小さいという説明と秘密扱いが矛盾して見えるという意見である。
「最初から数字を公開していれば問題にならなかった」という主張もあった。データセンター建設では水や電力への負担を心配する地域住民がいるため、実際の使用量を示せば誤解を減らせる。それにもかかわらず非公開にすれば、かえって何か大きな数字を隠しているのではないかと疑われるという考えだ。
今回の場合、黒い枠で文字を見えなくしただけで、元の文字情報自体は文書に残っていた。「以前にも同じような黒塗り失敗が問題になったのに、人は学ばない」という皮肉も出た。データセンターの環境負荷とは別に、公的な文書で秘密情報を扱う方法そのものへの批判である。
水は「使えば消えるわけではない」とする主張
水の性質を理由に、単純な消費量だけで環境負荷を判断するべきではないという意見も多かった。「冷却に使った水は消えてしまうわけではない」という主張で、化石燃料のように燃焼して失われる資源と同じ感覚で扱うことに疑問を示している。
特に冷却方式によって事情が違うという具体的な説明があった。閉ループ方式なら水使用量をかなり抑えられる一方、高密度な設備を効率よく冷却するため蒸発式を使えば水使用量は増える。「少量の水を使って冷却性能を上げるか、水を使わず電力を多く使うか」という交換条件があるという意見だ。
そのため、水使用量だけを減らせば環境に良いとは限らないという見方もある。水を節約するため電力消費が増え、その追加電力の発電による環境負荷が大きければ、全体では逆効果になる可能性があるという主張だった。
「地域の水不足なら話は別」とする反論
水は循環するという主張に対しては、「地域の供給能力が限界なら話は違う」という反論が出た。水が最終的に自然界へ戻るとしても、夏季の渇水時に井戸や地域の水道設備から大量に取水すれば、その時、その場所で不足する可能性は残るという意見である。
「井戸が枯れるような場所では問題になる」という指摘では、年間使用量だけでなく、どこから取水するのか、最大需要時にどれほど使うのかを見る必要があるとされた。地下帯水層からくみ上げる水についても、「実際の使用内訳を見たい」という意見が出ている。
また、同じGoogleの施設でも使用量には大きな差がある。リンカーン施設が約1300万ガロンなのに対し、パピリオン施設では年間約5億4788万ガロンだった。この差からも、「データセンターはこの程度」と一つの数字で一般化するのではなく、設備の規模、冷却方式、立地ごとに評価すべきだという考えにつながっている。
農業との比較には「食料と同列にはできない」の異論
水使用量を農業と比較する意見もあった。ネブラスカでは農業用水の規模が非常に大きいため、データセンターの使用量は相対的には小さいという主張である。別の地域のアーモンド栽培などを例に、まず大量の水を使う農業側を見るべきだという意見も出た。
これには「アルゴリズムは食べられない」という反論があった。食料生産とデータ処理では社会的な用途が違うため、単純に使用量だけを並べて農業の方が多いと言っても説得力がないという主張だ。農業の効率改善は必要だとしても、データセンターにはデータセンターに近い用途の施設を比較対象にするべきだとしている。
比較方法についても、「電力使用量や床面積で標準化した他企業との比較が欲しい」という意見があった。プール何杯分、市全体の何日分といった表現は分かりやすいものの、設備の効率を評価するには同種施設との比較が必要だという考えである。
まとめ
最も多かったのは、リンカーン施設の年間約1300万ガロンという水使用量は、他の用途と比べれば想像ほど巨大ではないという意見だった。次に、数字が問題ないのであれば企業秘密として隠す必要があったのかという透明性への疑問が続いた。さらに、水使用量と電力使用量には冷却方式による交換条件があるという意見と、地域の水供給が逼迫する場所では年間総量が小さくても問題になり得るという反論があった。農業などとの比較についても、単純な絶対量ではなく、用途や施設規模をそろえて評価すべきだという意見が出ていた。