識者によると・・
企業も末期になってくると、あたりまえだが年々業績が落ちる。
下方修正の言い訳文書は、社外や株主向けではなく
ほとんどが社内向けだ。
社内では、戦犯を誰に押し付けるかで常にギスギスしている。
あそこの部署が悪い、あいつが悪い。あいつのせいだ。
他をけなすことで、自分の正当性をしめし、自分が一番偉いということを主張する。
もちろん、批判対象先は、ほとんど正鵠を射ている。
末端社員まで、原因は分かっている。
企業が大きくなればなるほど、オーナーへは正確な情報は届かなくなる。
保身のため、あたり障りのない耳聞こえの良い報告ばかりを行い、
Yesマン、おべっか部隊のみ重宝される。
悪いところは全部隠し、良い報告しかしない。
とくに根拠はなくとも、
精神論に訴え、
「必ずや業績をあげてみせます!」
こういっておけば、年を取ったオーナーはたいてい満足する。
ホールにしろ、メーカーにしろそうだ。
なにしろ、パチンコ業界は1990年代のバブル崩壊後も
長らく好景気が続き、この世の春を満喫してきた。
いま残っている企業は、
ひたすら、右肩上がりで来ており、
近年の右肩下がり状態になれていない。
「すぐにまた業績は復活します。それどころかさらに上昇します」
根拠はまったくないが、そういっておけば
好景気の良い記憶しかないオーナーは満足する。
-自社の何が悪いのか。
簡単に分析できても、オーナーに報告できないため
何も改善されていかない。
悪い原因をつきつめると、自分の立場が危うくなるため
報告できないのだ。
そんな大企業病になると、マイナス要因が次々に積み重なり、
それが限界を超えるころには、
責任を追及される前に、多くの人が転職で逃げていく。
期末時期は、どこも来年の予算づくりで忙しいだろう。
そして、来期末にはまた下方修正の企業だらけになる。
オーナーに喜んでもらうために
期初に下がる見込みを発表できないからだ。
期末に下方修正になったら、また言い訳を考えるしかない。
そんなことで、目標達成は、奇跡待ちになっている。
2016年は、まずサミット自粛に直面する。
その間、メーカーは新台が売れないため、ひと月間止まる。
もちろん社員を遊ばせておくわけにはいかないので、
3末には、すでに自粛明け6月商戦がスタートしている。
そしてひとつき入れ替えがないことによる影響はホールにとって大きい。
機械入替代がない分放出できる余裕があるところはいいが、
ほとんどの企業は余裕がない。
安い「ライターイベント」をひたすら開いて客をだまし呼びするしかない。
稼働が、のきなみ下がった中で、
ぱちんこもスロットも、新台スペックダウンや旧台撤去が待っている。
バジリスクが劣化スペックで出たところで、客が銭をひたすらつぎ込んでくれるだろうか。
リターンが期待できないものに、客は投資しない。
前作を超える実績は期待できないだろう。
なんだかんだでスロットメーカーは、アルゼ以外は、まったく売れないような状況になる。
ぱちんこも、撤去需要はあるとはいえ厳しいものとなるだろう。
北斗無双のようにうまくいけばいいが、だんだん先細りになっていく。
そんな悪要因を指摘しようとすればいくらでもでてくる。
ホールもメーカーも、前期よりも業績悪化することは間違いない。
だが、立場上それを認めたがらない人が、多すぎるのが問題だ。
もうだめだね。
あと何年もつかな・・
あきらめの境地にたっしている人が多い。
終戦間際の日本国内ってこんな感じだったろうな。
だが、戦争でたとえると、まだミッドウェーで負けた転換点くらいで
これからさらに惨禍が襲ってくるだろう。
原爆クラスがまだ何発も降ってくるとみられている。
ヒトラーが、欧州戦争に勝つくらいの奇跡がおこらないと
ぱちんこ業界も再隆盛はしないだろうな。