導入4週で残ったのは「大海戦を取れるか」という一点

ネットの「スマスロ モグモグ風林火山 大海戦の巻」は、導入から約4週間が経過した現在、評価の中心がかなり明確になっている。通常時の周期や演出よりも強く語られているのは、AT開始時に大海戦などの特化区間を取れるかどうかで、その後の展開が極端に変わるという点である。

実際の利用者評価は厳しい。平均評価は2.3点にとどまり、安定度は2.03点と特に低い。一方、爆発力だけは2.6点と他項目より高く、評価の数字だけでも本機の性格が見える。うまく噛み合った時には大きく伸びるが、その状態へ入るまでと、入れなかった時の落差が大きすぎるのである。

肯定的な意見も存在する。大海戦から十分な枚数を持って始めればAT中に複数回の勝負ができ、全国制覇まで進んだ例や、数千枚から万枚級まで伸びた体験も確認できる。弱い契機でも仕事をする場面があり、自力で壊せる感覚を評価する人もいる。

しかし多数派で繰り返されているのは、その面白い部分へ届かなかった時の厳しさだ。150枚前後で始まり、そのまま何もできず終了する。もう一度通常時を進め、CZを突破しても、再び同じような短いATになる。この繰り返しが「大海戦を取れなければ始まらない」という評価を定着させた。

導入直後なら荒い機種ゆえの一時的な不満とも考えられた。しかし約4週間が経過しても同じ論点が残り続けている以上、これは単なる初打ち時の誤解ではなく、本機の出玉設計そのものに対する評価と見るべきだろう。

入口を突破しても、まだ本当のスタート地点ではない

本機の通常時はポイントと周期を進めながらCZを目指し、そこを突破してATへ進む構造を持つ。周期型という時点で好みは分かれるが、ポイントを進める契機があり、他の周期型より目安を立てやすいと評価する意見もある。

問題はATへ入った後である。初当りATの一部では大海戦などの特化区間から始まり、そこで初期枚数を大きく獲得できる可能性がある。一方、それを取れなかった場合は少ない枚数から始まりやすく、利用者からは150枚程度で終わったという報告が繰り返されている。

この差が非常に大きい。

AT中は兵士撃破などを進めながら武将参戦の機会を作り、さらにそこで小役を引いて勝利を目指す。十分な持ち枚数があれば挑戦回数そのものを増やせるため、途中で一度失敗しても次の機会を待てる。しかし初期枚数が少なければ、勝負の入口へ到達する前に終わることさえある。

つまり本機は、ATへ入った時点で全員が同じ勝負を始める設計ではない。開始時点ですでに「長く戦える側」と「短時間で結果を要求される側」に分かれやすい。

ここが利用者の不満を増幅させている。通常時を突破した時点で一度は達成感がある。それなのに、その先で十分な初期枚数を持てなければ、ようやく入れたATが準備運動のように終わってしまう。入口を突破した報酬として期待する体験と、実際に与えられる勝負時間が一致しないのである。

逆に大海戦で500枚、1000枚、それ以上を確保できた場合には評価が変わる。挑戦回数が増え、武将参戦や全国制覇を目指す流れが機能し始める。「大海戦スタートなら面白い」という支持が複数あるのは、この構造をそのまま反映したものだ。

「道のりが長すぎる」という不満は勝敗だけでは説明できない

本機への批判には、大きく負けたから低評価というだけでは説明できない共通点がある。それが、成功までに要求される段階の多さである。

通常時では周期を進め、CZへ入り、そこを突破する。ATへ入った後も、十分な初期枚数がなければ余裕がない。持ち枚数を確保しても、兵士を倒して次の機会へつなぎ、参戦の場面でさらに小役を要求される。全国制覇や強い状態まで進むには、複数の成功を連続させる必要がある。

利用者からは「出せる形は分かるが、そこまでが遠い」という評価が出ている。これは重要な指摘である。何をすればよいか全く分からない機種ではない。むしろ成功ルート自体は見える。しかし、そのルートを実戦で最後までつなげるための要求が多いのである。

特に厳しく感じられているのがCZの失敗と短いATの組み合わせだ。CZを何度も失敗し、ようやくATへ入ったのに少ない枚数で終了すれば、打ち手から見れば長い通常時に対する報酬が極端に小さい。そこから再び同じ工程へ戻されれば、次も挑戦しようという気持ちは削られる。

一方で、ここを面白さとして評価する人もいる。通常時にもポイントを進める契機があり、AT中もベルやレア役、小役を引く場面ごとに自力感がある。大海戦で初期枚数を作り、参戦の機会を重ね、全国制覇へ近づいていく流れが噛み合った時には、単純に規定枚数を消化するだけの機種より達成感がある。

したがって問題は「自力要素がない」ことではない。むしろ逆で、自力で突破すべき場所が多く、そのうち序盤で失敗した時の救済が弱いことにある。

成功時の面白さを作るために複数の関門を置いた結果、失敗側では通常時、CZ、初期枚数、AT中の勝負という複数箇所で苦しさを味わう構造になった。これが「荒い」という一言以上に本機を厳しく見せている。

大海戦を取った人だけが別の機種を打っているように見える

本機の評価で興味深いのは、肯定派と否定派の体験がほとんど別機種の話のように分かれていることだ。

否定側では、ATへ入っても150枚前後、200枚以下で終わり、何度挑戦しても増える感覚がないという不満が目立つ。強い役を引いても期待したほど状況が変わらなかった、参戦の機会へ進んでも小役を引けず終わった、という体験も重なっている。

ところが成功側では、大海戦や超海戦でまとまった初期枚数を確保し、そこから複数回の勝負を経て全国制覇へ到達したという報告がある。6000枚、7000枚、万枚級まで伸びた例もあり、爆発力そのものが存在しないわけではない。

この両者を分けているのが、最初にどれだけの戦力を持ってATへ入れるかである。

十分な枚数があれば、途中で何も起きない区間があっても耐えられる。参戦の機会を何度か待つ余裕があり、一度成功すれば次の展開へつながる。少ない枚数なら、その一回を引く前に終わる可能性が高くなる。

そのため、同じATという名前でも体験の密度が大きく異なる。強いスタートを取った人には「叩きどころが多く、自力で伸ばせる機種」に見え、取れなかった人には「何も始まらないまま終わる機種」に見える。

この落差こそ、本機の評価が低い最大の理由だろう。荒い機種で成功体験と失敗体験に差があること自体は珍しくない。しかし本機では、その差がAT開始直後から可視化されやすい。せっかく初当りを取ったのに、開始時点で弱い展開だと分かった瞬間から期待感が急速に失われる。

しかも成功側の報告が存在するため、「出ない機種だから仕方ない」と割り切ることも難しい。隣やネット上では大きく伸びている。それなのに自分のATは短時間で終わる。この比較が、失敗側の不満をさらに強くする。

他の場所でも評価の中心はほぼ同じだった

意見を広く見ると、評価の中心はかなり一致している。

肯定側では「大海戦を取ってからが面白い」「うまく噛み合えば大きく伸びる」「弱い契機にも意味があり、叩きどころがある」といった評価がある。新台の中では面白いとする意見や、従来のシリーズらしさを感じるという意見も確認できる。

一方、否定側では「特化区間なしの少ない枚数では厳しすぎる」「CZを突破するまでが重い」「ATへ入れても駆け抜ける」「成功ルートが遠い」という不満が繰り返されている。平均評価2.3点という数字も、この否定側の厚さと一致する。

ホール関係者の導入前判断はさらに厳しかった。積極的な大量導入を支持する評価はなく、見送りが4件、バラエティが2件。試打した側からも、特化区間から始まらなければ厳しいこと、シリーズの需要が限定的であること、長期稼働への期待を持ちにくいことが指摘されていた。

導入前の時点で「強いスタートを取れなければ厳しい」という懸念があり、導入後の利用者評価でも同じ部分が問題になったことになる。

これは後付けの批判ではない。設計上見えていた弱点が、そのまま実戦時の不満として表面化した形である。

もちろん予想以上に評価された部分もある。成功時の爆発力、自力で局面を変える余地、全国制覇まで進んだ時の達成感は、導入後に実際の体験として確認された。だから完全に一方的な失敗ではない。

しかし、そこへ届く前に離脱する人が多ければ、長期的な支持にはつながりにくい。強い成功体験を持つ少数の利用者と、短いATを何度も経験した多数の利用者では、後者の方が再び座る理由を失いやすいからである。

本当に重いのは投資ではなく「成功条件の連鎖」だった

本機を単純に高投資型の機種として批判するだけでは不十分である。より大きな問題は、投資した先で一度成功しても、それだけでは十分な報酬へつながらない場面が多いことだ。

CZを突破する。これは成功である。しかしAT開始時に強い区間を取れなければ苦しい。強い区間を取る。これも成功である。しかし初期枚数を十分に作れなければ余裕がない。枚数を持ってATへ入る。そこから参戦の機会を作り、さらに勝負を通す必要がある。

一つ一つの関門だけを見れば無茶とは言い切れない。問題は、それらを連続して成功させることが実質的な大勝ルートになっている点だ。

この構造では、一つの成功が次の失敗によって簡単に消える。CZを通した達成感は150枚前後の終了で消え、大海戦を取った達成感も、その後に何も起こらなければ薄れる。利用者が「ここまでやったのだから、しばらく楽しませてほしい」と感じる地点と、機種側が次の抽選を要求する地点がずれているのである。

反対に、複数の条件を一気に通した時の破壊力は高い。だから爆発力の評価だけは他項目より高い。成功した時に弱いのではなく、成功を成立させるまでの連鎖が長い。

この違いは重要である。爆発力がない機種なら改善点は単純だが、本機は爆発力そのものは持っている。むしろ強い成功側を残した結果、失敗側との格差が拡大した。

導入4週で評価が2点台前半に落ち着いていることを考えれば、多くの利用者にとっては「いつか大きく伸びる可能性」より「そこまで何度失敗させられるか」の方が強く記憶されたと見るべきだろう。

これから見るべきは大勝報告ではなく再遊技されるか

本機には数千枚、万枚級まで伸びる力がある。そのため、今後も派手な成功例そのものは出続けるだろう。しかし導入4週以降に重要なのは、大きく出た人がいるかではない。一度短いATを経験した人が、もう一度同じ入口から挑戦したいと思うかである。

ホール側は導入前から見送り中心で、少数設置を選ぶ評価も慎重だった。利用者側でも、成功ルートを理解したうえで「道のりが長すぎる」とする意見がある。この二つが重なっている以上、今後の評価が大きく上向くには、単発の大勝例では足りない。

大海戦なしでも遊べるという認識が広がるのか、低い条件でも一定の再遊技が続くのか、少数設置でも固定客が残るのか。見るべきなのはこの部分である。

現時点では、大海戦を取った時だけ本来の面白さが見え、それ以外ではその面白さへ触れる前に終わるという評価が強い。面白い瞬間は確かにある。しかし、その瞬間を体験するための条件を厳しくしすぎた。

モグモグ風林火山 大海戦の巻が導入4週で突き付けたのは、爆発力の有無ではない。面白さを最も感じる場所まで、何回の成功を要求してよいのかという設計上の問題である。

本日の鑑定

クソ台確定|天下は獲れる、ただし城門に着くころには財布だけ落武者のクソ台
評価点 26点

大海戦など強いスタートを取った後の爆発力と自力感には明確な支持がある。しかし少ない枚数から始まった時の厳しさ、CZから成功区間まで続く関門の多さ、平均2.3点という利用者評価、導入前から見送り中心だったホール判断を合わせると不満が圧倒的に優勢である。成功時の魅力だけでは失敗側の重さを覆せず、26点でクソ台確定とする。