
8年勤めて管理職でも月給1500万ドンという話題
ベトナムで10月1日、同じ会社へ長く勤め続けた結果、役職や仕事量に対して給与が低いままなのではないかという話題が広がった。発端となったのは、貿易・物流分野を学び、英語と日本語の資格を持つ女性が日本系企業へ新卒で入り、8年間勤務して輸出入部門の管理職になったという体験である。輸出入だけでなく購買や生産計画も担当し、夜まで働くことや週末出勤もある一方、月給は1500万ドンだという説明だった。
これに対して最も多かったのは、「その条件なら転職した方がいい」という意見である。「管理職で1500万ドンなのか」と驚く意見が続き、長く残っている社員より、新たに採用する人へ高い給与を提示する企業の仕組みそのものを問題視する意見も出ていた。
「高い給料が欲しければ転職するしかない」
転職を支持する意見では、同じ会社に残った場合の昇給幅が小さすぎるという体験が繰り返された。「毎年50万~100万ドン程度しか上がらない年もある」という説明や、4年間勤務して入社時から500万ドンしか増えていないという体験もあった。
特に強かったのが「高い給料が欲しければ転職するしかない」という意見である。ある人は、企業では既存社員の昇給予算より新規採用の予算の方が大きくなりやすく、長く勤めると役職名や責任だけ増えることがあると説明した。実際に採用側の仕事を経験した人からは、想定給与が1500万~2000万ドンの職種なのに、求職者が低い希望額を出したことで人事側が1200万ドンまで下げようとしたという体験も語られた。
別の意見では、自身が転職を重ねて給与を大きく伸ばした経験を挙げ、「上がる時に上げておいた方がいい」としている。35~40歳になってからの転職難を心配する意見に対しても、だからこそ若いうちに条件の良い会社へ移るべきだという意見があった。
日本系企業の昇給と昇進への厳しい体験
日本系企業で働いた経験を語る意見も目立った。「長く勤めても昇給が小さい」という不満に加え、社内に空席があっても既存社員を昇進させず、外部から上司を採用する場合があるという体験が語られている。
ある人は、10年勤続した社員がようやく補助的な管理職へ上がった例や、工場のIT業務を一人で担当していた社員がいたにもかかわらず、部門新設時には外部から管理職が採用された例を挙げた。「長くいる人を上げない」という不満である。同じ人は、仕事量が増え続けて退職者が出た後、その仕事を補うため二人が採用されたという経験まで紹介していた。
採用時の給与交渉でも不満が出ている。営業チームを率いる職種へ応募した人は、最初から希望給与を伝えていたにもかかわらず、三度の面接を終えた後に提示された金額が希望の半分だったという。交渉しても最終的には希望額の75%までしか上がらず、「最初から条件が合わないと言ってくれればよかった」という意見だった。
給与だけで判断するなという反論も
ただし、転職すれば必ず正解という意見だけではなかった。「本人が今の生活に満足しているならそれでいい」という意見や、「業界も会社も違うのに自分の給与を基準に他人を判断するな」という反論もあった。
特に、転職で大幅に給与を伸ばした体験を一般化することへの反発がある。「人材不足だった時期に伸びた業界の経験を、すべての職種へ当てはめるのは違う」という意見である。IT分野など特定時期に採用需要が強かった職種と、輸出入や物流の職種では事情が違うため、単純な給与比較はできないという主張だった。
また、「35~40歳で何度も転職すると次の仕事が見つからなくなる可能性もある」という不安も語られた。これに対しては、年齢が上がる前に動くべきだという意見が返されており、安定を取るか、早い段階で給与を取りに行くかで考え方が分かれていた。
月給だけでなく賞与を含めて見るべきとの意見
給与額については、月給だけを見て待遇全体を判断することへの反論もあった。「3年以上働いているなら年間の賞与まで含めて計算すべき」という意見である。輸出入や物流では基本給を抑え、賞与を厚くする会社もあるという体験が紹介された。
ある人は、家族が同分野で月給1500万ドンだったものの、賞与を含めた収入で数年間に住宅購入の頭金を用意できたと説明した。ただし「年間20~27か月分の賞与が普通」という主張には、「そんな会社を実際にはなかなか見つけられない」と疑う意見も出た。さらに、営業職と輸出入の事務系職種を同じ条件で比較しているのではないかという指摘もあり、賞与の大きさは職種によって違うという反論が続いた。
このため、「月給1500万ドン」という数字だけで待遇全体を決めつけるべきではないという意見はあったものの、長時間勤務や週末出勤まで含めれば条件が厳しいという意見も強かった。「1500万ドンなら平日の通常勤務までにしたい」という意見もあり、給与と労働時間の釣り合いを問題視する人が多かった。
安定や仕事の楽さを選ぶ働き方もある
給与以外の条件を重視する体験として、韓国系企業で働いた人の話も出た。その人は、他社より給与が低かった一方、倉庫の自動化が進んでいて仕事量が少なく、夜勤でも余裕があり、語学学習をする時間まであったと振り返った。会社側が社員の結婚式へ参加したり、長期勤続者を厚遇したりすることもあり、「高給ではないが家族がいる人には安心できる環境だった」という意見である。
本人は若かったため、楽な環境に残るより成長を求めて退職したという。同じ低い給与でも、長時間労働で責任が増える会社と、仕事量が少なく生活を安定させやすい会社では意味が違うという具体例になっていた。
別の意見でも、給与35万ドンではなく3500万ドン規模を得ながら平日のみ勤務し、時間外の急な仕事が少ないという自身の条件を挙げ、給与だけでなく勤務時間まで比較すべきだとしていた。逆に、学歴や語学力が高くなくても月給2100万ドンで平日の通常勤務という体験もあり、発端となった条件を「かなり低い」と見る意見につながっていた。
交渉しない社員には会社も上げないという見方
本人の交渉姿勢を問題にする意見もあった。「知識や経験だけでなく、交渉やコミュニケーションも重要」というもので、昇給を求めず、転職にも踏み切らない状態では会社側が待遇を改善する理由が弱くなるという説明である。
「会社は上げなくても辞めないと分かれば、なぜ上げるのか」という厳しい意見もあった。発端となった女性についても、専門的な書類処理が得意で、他社の知人から相談を受けるほど実務能力はあるという追加説明があったが、それでもさまざまな事情から転職してこなかったという。
一方で、交渉だけですべて決まるという意見でもない。希望給与を明確に伝えても企業側から低い金額を提示された体験も複数あり、社員側の交渉力と企業側の給与制度の双方が話題になっていた。
多かったのは長期勤続だけでは給与が伸びにくいという意見
全体で最も多かったのは、長く同じ会社に勤めるだけでは給与が伸びにくく、収入を大きく上げるには転職や給与交渉が必要だという意見だった。日本系企業で昇給や昇進が遅かった体験、新規採用者の方が高い予算を得やすいという採用側の体験も続いた。
次に多かったのは、月給だけでなく賞与、労働時間、仕事量、安定性まで含めて待遇を見るべきだという意見である。少数ながら、本人が現在の環境に満足しているなら他人が転職を押し付けるべきではないという意見や、年齢を重ねてからの転職リスクを心配する意見もあった。
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