『蒼き伝承 ウェルシュ&シェダー』第1話が放送

オリジナルTVアニメ『蒼き伝承 ウェルシュ&シェダー』が10月2日、TOKYO MXで放送を開始した。第1話のサブタイトルは「キノコのパイ」。料理が得意な少年ウェルシュの穏やかな日常から物語が始まり、やがて大きな運命へ巻き込まれていく冒険ファンタジーである。

本作を手がけるのは、MMORPG『ドフス』などで知られるフランスのAnkama。日本で放送される作品だが、フランス発の企画という珍しさもあり、初回を見た人からは物語だけでなく絵柄や雰囲気、日本の作品との違いにも意見が出た。

確認できた意見では、第一印象として「少年向けアニメとしては悪くない」と受け止める内容があったほか、フランス発だと知って納得する意見、原作側の作品を知る人から映像化を評価する意見も確認できた。初回から強い賛否が割れたというより、見慣れた日本作品とは少し異なる空気を確かめながら見ている人が目立った。

「フランス産だったか」独特の雰囲気に納得

放送後には「フランス産だったか」と、作品の出自を知って納得する意見が出た。画面を見た段階で、普段の日本作品とは少し違う印象を感じ取った人がいたようだ。

別の意見では、土日の朝に放送される少年向け作品のような雰囲気を感じたとしつつ、フランス発であることに触れていた。子どもでも入りやすそうなキャラクターや冒険ものらしい空気から、日本の朝アニメに近い印象を受けたという見方である。

一方で、フランス作品だから違和感が強いという否定一辺倒ではない。「絵自体は悪くない」と評価する意見もあり、日本作品との違いを感じながらも、映像そのものは受け入れられていた。

本作は世界を創ったともいわれる伝説のアイテム「ドフス」をめぐり、田舎で暮らすウェルシュと、大陸最大の国家ボンタの王子シェダーという異なる境遇の2人の少年を描く。フランス発の世界観を日本の声優陣と制作スタッフによって映像化する構成も、本作の特徴となっている。

「少年向けアニメとしては悪くない」第1話の手応え

初回を見た人からは、「少年向けアニメとしては悪くない」という意見が出た。大人向けの複雑な設定や刺激の強さを前面に出すのではなく、少年が日常から冒険へ踏み出していく王道の導入として受け止めた内容である。

第1話では、ウェルシュが育ての親で料理の師でもあるママ・カロニと暮らす様子が描かれる。公式に示されたあらすじでも、ブロッコリー村でパイを焼きながら穏やかに生活していたウェルシュの日常が、ある出来事をきっかけに突然終わることが明かされている。

この「料理のある日常」と「これから始まる冒険」の組み合わせは、本作を理解するうえで重要になりそうだ。ウェルシュ役の安田陸矢、もう一人の主人公シェダー役の梶裕貴に加え、最強のドラゴンとされるアザラールを速水奨、ボンタ王国の英雄カーン・カルカスを高木渉、ママ・カロニを早水リサが演じる。

第1話だけですべての設定を説明するのではなく、まずウェルシュの生活と世界の入口を見せる構成だったため、放送直後の意見も作品全体を断定するものより「とりあえず見てみる」という温度感が強かった。

原作側を知る人からは「かなり頑張ってる」

本作の背景を知っている人からは、映像について「漫画よりかなり頑張ってると感じた」という意見も出た。単純に原作側の絵をそのまま動かすのではなく、TVアニメとして見せるための映像表現を評価した内容である。

Ankamaは『ドフス』などを展開してきたフランスの企業で、本作でも「ドフス」が物語の重要な存在として登場する。日本で一般的な漫画原作アニメとは成り立ちが少し異なるため、作品世界を以前から知る人と、今回のTVアニメで初めて触れる人では見え方も変わってくる。

初見の人からは絵柄や少年向けの雰囲気が先に意識され、背景を知る人からは映像化でどこまで表現が変わったのかが注目される。この二つの見方が同時に出ているのは、海外発の作品を日本向けTVアニメとして展開する本作ならではといえる。

また、主人公が料理好きという設定も一般的な冒険作品とは少し違う。今後も料理の場面が登場することが明らかになっており、戦いや冒険だけではない作品の個性として機能することになりそうだ。

日本作品とは違うキャラクター造形も注目点

初回放送後の意見を追うと、物語の細かな設定以上に、まず視覚的な印象へ関心が向いていた。「絵自体は悪くない」という評価は、その象徴である。

近年の日本アニメでは、原作漫画や小説の挿絵へキャラクターデザインを近づけることが評価軸になる場合がある。しかし本作では、フランス側の作品世界を土台にしながら日本でTVアニメとして放送するため、最初から異なる文化圏の表現が混ざっている。

そのため、見慣れた日本作品と同じ基準だけで見るより、海外発の世界観がどのように日本のTVアニメへ落とし込まれているのかを見る楽しみ方もできる。放送直後に「フランス産だったか」と気付いた人がいたこと自体、画面から何らかの違いを感じ取った人がいたことを示している。

一方で、その違いが直ちに見づらさへつながっているわけではない。確認できた範囲では「悪くない」「かなり頑張ってる」といった肯定的な評価もあり、少なくとも第1話では独特の絵柄を含めて作品の特徴として受け止められていた。

ウェルシュとシェダーが交差してからが本番か

物語はウェルシュだけで完結するものではない。もう一人の主人公シェダーは、大陸最大の国家ボンタの王子であり、女王である母ザベルを支える立場にいる。しかし、ある出来事から母の行いに疑問を持つようになり、やがてウェルシュの運命と交差していく。

第1話はウェルシュの日常から始まったため、本作が掲げる2人の主人公の関係や「ドフス」をめぐる本格的な争いは、これから徐々に見えてくることになる。

初回を見た段階で「少年向けアニメとしては悪くない」と感じた人にとっても、評価が固まるのは2人の物語が本格的に動き始めてからになりそうだ。逆に、絵柄や海外作品らしい雰囲気に興味を持った人には、今後その特徴が物語や演出へどこまで反映されるかが見どころとなる。

初回は「海外発の違い」を楽しむ意見が目立つ

今回確認できた意見では、強烈な絶賛や批判よりも、フランス発という背景と独特の画面に興味を持つ受け止めが目立った。「フランス産だったか」と納得する意見、「絵自体は悪くない」という評価、原作側と比べて映像化を評価する意見がそれぞれ出ている。

第1話はウェルシュの平穏な生活から冒険への入口を描いた段階であり、シェダーとの関係やドフスをめぐる争いはこれから本格化する。日本作品とは少し違う手触りを持つ冒険ファンタジーが、今後どのように評価を広げていくのかが注目される。