諸葛亮曰く、執筆時点のドル円は20時05分時点で157円70銭前後で推移している。今夜21時30分の米雇用統計を目前に控え、意見は上方向を期待する買いがやや優勢である。ただし昼までの単純な押し目買いとは性格が違い、指標直前までポジションを持たない慎重派も急増した。157円50~70銭の底堅さを根拠に158円台への反発を狙う意見と、弱い雇用結果なら156円台まで落ちると警戒する意見が正面から衝突している。

157円50~70銭の底堅さから買い優勢

夕方以降で目立つのは、157円台半ばを何度攻めても明確に割れないことを買い材料とする意見である。18時57分には「何回も下攻めしても157.5を明確に割れない」という見方が出ており、安値を更新できないこと自体を上方向への根拠にする人がいた。

20時台に入ってからも同じ傾向が続いた。157円70銭付近について「それでも70すら割れない」と底堅さを指摘する意見があり、下がったところを安く買いたいという姿勢も確認できる。20時19分には「押し目出来たら逃すなよー」と、下落を売りの開始ではなく買い場とみなす意見が出た。

米雇用統計の市場予想が弱いことも、逆に上昇を期待する理由として使われている。「予想が悪すぎて上な可能性の方が高い」「雇用の予想が低すぎてぶち上げる気まんまん」という意見があり、弱い予想値なら実績が上回りやすいと考える層が買い側へ傾いている。

さらに20時38分以降には160円までの上昇を期待する強気な意見も現れた。ただしこれは指標後の大幅上昇を期待する意見であり、現在値から160円到達を事実として見込めるという意味ではない。買い側の心理がかなり強気になっていることを示す材料である。

売り派は雇用統計後の急落を警戒

買い優勢に対して、売り側も消えていない。18時54分には「もうショートで雇用迎える」と指標を売りで迎える意見があり、その直後には雇用統計後の下落を強く期待する見方も出た。

20時37分には時間足と日足を理由に売りへ戻る意見があり、短期的な反発とは別に大きな流れでは下方向と考える層が存在する。20時42分には失業率次第で156円70銭付近まで下がる可能性を挙げる意見もあった。

20時44分には、雇用統計が良い数字でも158円10銭付近まで上げた後に安値を更新するのではないかという見方が出ている。これは指標の初動と、その後の方向を分けて考える意見である。20時48分にも、最初に下へ振った後で158円70銭付近まで上げる展開を想定する意見があり、単純な上か下かではなく初動の逆流を警戒する人が増えている。

大衆の価格マップは157円50~70銭が買い、158円台が売り場

買いたい価格として最も繰り返し意識されているのは157円50~70銭付近である。157円50銭を何度試しても割れないという見方に加え、157円70銭を維持する動きを底堅いと判断する意見がある。現在値に近いこの帯を押し目とみなす買いが残っている。

一方、売りたい価格では158円、158円10銭付近が意識されている。20時32分には158円を「かなり防衛ライン」とする意見があり、20時44分には158円10銭付近への上昇後に売られる展開を想定する意見が出た。さらに強気側では158円70銭、160円までの上昇を期待する意見もある。

損切り価格については明確な水準へ意見が集中していない。現在は通常時の数十銭の値幅より、21時30分の発表直後にどちらへ飛ぶかを重視する意見が多く、固定した損切り水準を置くよりポジションそのものを軽くする動きが目立っている。

18時台の拮抗から20時台は買い優勢へ

心理を時間順に見ると変化が分かりやすい。18時台後半は買いと売りがほぼ拮抗していた。18時52分には大きく下げれば買うという意見と雇用統計で上昇するという意見が出た一方、18時54分には売りで指標を迎える意見があり、18時57分には「買い豚売り豚がっぷり四つ」と方向感のなさを表す意見もあった。

19時台に入ると、雇用統計まで横ばいを予想する慎重な見方が増えた。19時00分には「雇用までここでヨコヨコ」とする意見があり、一日を通じて上値が重いことへの警戒も出ていた。この時間帯は買い優勢というより、指標待ちの色が濃かった。

20時15分を過ぎると上方向を期待する意見が増える。20時18分には弱い市場予想を理由に上昇確率を高く見る意見、20時19分には押し目買い、20時21分には指標後の全戻しを想定しながら上へ張る意見が現れた。20時28分から20時39分にかけては上方向を期待する意見がさらに強まり、158円台から160円までを見る強気も出ている。

ところが20時42分以降は再び慎重論が増えた。「指標ギャンブルしたくないならもうロングは切った方がいい」という意見や、ポジション整理によるドル売りを意識する見方が出ている。買い優勢ではあるものの、発表直前に買いを積み増す一方向の状態ではない。

雇用統計直前でノーポジ派が存在感

今回の特徴は、買いと売りの対立以上にポジションを外す意見が増えたことである。20時15分には「上か下かなんて一般人にわかるわけねえ」とする意見があり、20時22分には「一旦ノーポジにしよ」と明確に取引を見送る姿勢が出た。

20時31分にも予想を避けて発表後に乗る方がよいという意見があり、20時36分には指標前にポジションを軽くする動きそのものが話題になった。20時42分にはロングを切ったという具体的な意見もある。

つまり現在の買い優勢は、全員が上昇を確信している状態ではない。157円50~70銭を割れないことと、雇用統計の弱い市場予想を理由に上を期待する層が最大勢力である一方、発表直前の値動きを危険視して取引から離れる層も大きい。売り派も156円台への下落を想定しており、三つの心理が並存している。

孔明は下方向、大衆は買い優勢で逆向き

17時20分版の孔明はドル円を下方向、確度58%とし、基準価格157円81銭、予測レンジ157円30銭から158円40銭としていた。ただし米雇用統計を控えているため、その時点の推奨は見送りだった。

今回の大衆は買い優勢であり、孔明の下方向判断とは逆向きである。157円50~70銭を支えとして雇用統計後の上昇を期待する大衆に対し、孔明側は欧州時間までの上値の重さを重視していた。21時30分の発表を前に、方向判断が完全に割れた形である。

大衆の通信簿は前回の買い優勢が不的中

前回16時20分版では157円82銭前後で買い優勢だった。今回確認できる157円70銭前後は前回より約12銭下であり、買い優勢の的中条件である5銭以上の上昇には届かず、前回判定は不的中となる。

これで直近の記録は6回的中、18回判定となる。的中数は8回以下であり、大衆の見方はむしろ逆張りの目安になっている。今回も買い優勢であるため、雇用統計直前に強気へ傾いたこと自体を意識する意見と合わせて見る局面である。

まとめ

ドル円は157円70銭前後で、米雇用統計直前の意見は買い優勢である。157円50~70銭を何度試しても崩れないことと、弱い市場予想を上回る結果への期待から、158円台への上昇を待つ意見が多い。一方では156円台への急落を警戒する売り派と、発表前にポジションを外す慎重派も増えている。21時30分を前に、買い優勢ではあるものの確信より指標後の急変を警戒する心理が強い状態である。