
サミーのスマスロ『Lスマスロリコリス・リコイル』は、9月上旬の導入からおよそ3週間半がたった。人気アニメを題材にした本機は、同社が擬似ボ連打を採用した「カバネリ」「防振り」に続く3作目として登場し、導入前から初動の集客力は高いと見られていた。ところが導入後の意見を見渡すと、話題は演出や版権の魅力よりも、ホールの島で何が起きているかに移っている。
低設定の台が多く並ぶこと、夜になると空き台が目立つこと、中古台が早い段階で安く買えること。これらを理由に、導入したホール側の判断そのものを問う意見が目立つ。一方で、設定が入っている台を狙えば楽しめるという意見や、導入台数を決めたのはホールだという意見も出ている。今回は、導入前のホール関係者の見立てと、導入後に実際に打った人の意見を照らし合わせ、評価が3週間でどう定着したかを整理する。
論点の前提になる仕様と、導入前に指摘されていた点
本機のAT初当たり確率は設定1が約1/328.8、設定6が約1/256.7。CZ確率は設定1が約1/198.7、設定6が約1/169.4で、機械割は設定1の97.9%から設定6の114.6%まで。天井は850G+αで、ATは高純増タイプとされる。
導入前に試打したホール関係者は、スペックバランスに疑問を示していた。初当たり1/328に対して天井は850Gと浅く、毎回50G以上のST消化は長すぎるという指摘がある。STを50Gにして濃度を薄めたAT、という見方もあった。AT中は1000ポイントを貯めて上位へ向かう流れで、ポイントの貯め方が分かりやすいと評価する関係者もいる。別のレビューには、AT中に通常ベースの区間が長く、均した純増は3.8枚しかないという指摘があった。単価は3.2円と見られるが、それを考慮しても出玉面が弱いとする意見も出ていた。
打つ人の説明では、駆け抜けた後は100Gのゾーンと250Gまでの区間でCZを狙う展開になり、上位へ行くには上位CZの突破が条件になる。初回のSTは20Gと短く、確定STと自力STがあると語られている。
導入前、ホール関係者は少数導入を軸に慎重な見方が多かった
導入前の評価では、バラエティコーナーへ少数を置く判断が最も多く、次に半列が続いた。見送りと1列以上はごく少数だった。
目立ったのは、機械そのものの評価と導入の事情を切り離した意見だ。ある試打済みのホール関係者は「リコリコじゃなければ1台も入れないです」と書き、9月の新台が実質これしかないために導入せざるを得ないと説明していた。別の関係者は「大量購入は非常に危険」と見ており、初動は版権で動いても「長期で使えるイメージはありません」とする意見が複数あった。年末前には貢献が終わっているという予測もあった。
台数の多さを懸念する意見も目立った。大型店でも10〜15台ほど入れなければ客の選択肢に入らないという見方と、台数が多すぎて失速するという見方がぶつかっていた。メーカーの売り方への不満も出ており、機歴を付けて売る仕組みや、抱き合わせで買わされたうえに市場では供給過多になるという批判が並んだ。サミーの台は初動だけ動いて1カ月後にはリセット狩りで放置される、という予測を書いたホール関係者もいた。
導入から3週間余りがたった今、他機種のレビューでは「リコリコの大量供給ズッコケ事件」という形で本機が失敗例として引き合いに出されている。「コケした肩こりサーカスやリコリスなどのエセメイン機」という書き方もあり、新台を検討するホール関係者の間で、本機は期待外れの前例として語られ始めている。
打った人の意見は低設定の苦行に集中している
導入後の意見で最も多いのは、低設定を打った時の苦行を訴えるものだ。通常時については「通常時は作業」という指摘や、レア役を引いても仕事をしないという不満が続く。朝イチでもCZ当選まで200G近くかかり、100G付近は何も起きない、変換高確に弱レア役で移行しない、といった具体的な不満が並ぶ。250Gまでの前兆を追うだけで1万6千円かかったという体験を書いた人もいた。
次に多いのが、駆け抜けとSTの短さに関する不満だ。「駆け抜けが多すぎて、ボーナスがCZくらいの価値しかない」と書く人がいる。初回STが厳しいという意見も多く、最初の20Gを突破できなければ出玉がほとんど残らないという実感が語られている。突破できれば400〜500枚前後のまとまった出玉になるものの、「初回stきつすぎる」という短い一言が同じ不満を表している。
上位ATへの失望もはっきりしている。初めて上位に入って増えたのは100枚程度、2回目も300枚程度だったという体験があり、「今日3000枚でたけど2度と打ちません」と、出てもなお離れる意見もあった。上位CZを失敗した時の引き戻しの弱さや、短縮の100Gと250Gを追う負担を挙げる意見も続く。一方、上位を引き戻しで何度もループさせて出す台という印象を持つ人もいる。
不信感も強い。ポイントの貯まり方や枚数の増え方に作為を感じるという意見が多く、「ほぼ差枚管理されてるくらい不自然」と書く人もいた。リプレイでの当選やCZの突破に、設定差か状態の偏りがあると見る人もおり、公表された抽選値の見せ方への疑問も出ている。強い言葉で酷評する意見も多く、版権を活かせていないという失望が根底にある。
演出面では、くるみルーレットと呼ばれる演出が特に不評だった。作戦進捗率50%から発展して外れる展開に怒る意見があり、「ムダ引きになる箇所が多すぎ」という指摘や、前兆が長いのに当たらないことを「拷問」とたとえる意見も重なる。
擁護する意見は少数だが、具体的に反論している
少数ながら、本機を評価する意見もある。演出とリール制御はスマスロの中でも上位水準だという意見があり、「久々にスロットしてるってなりました」と、STの楽しさを挙げる人もいた。通常時は周期型ではないのでだれにくく、AT中は面白いという意見もある。上位が強くない分入りやすく、バランスは悪くないという見方だ。
設定が入る店では状況が違うという意見は根強い。設定6を4回終日回して2回万枚を出したという体験や、一撃で15000枚の結果を出した人がいるという話も出ている。有利区間を切って上位に入れば、100Gのゾーンが確定CZになったり直撃したりして伸ばせるとも言われる。仕事帰りに高設定らしき台があれば打つ、とする意見もあった。
過去の台との比較でも擁護が出た。エヴァゴッドやまどマギ、BASARAと比べれば神台の部類だという意見や、バイオハザードRE3より面白いという意見がある。ただし、打った人の大半が低評価をしているのだから現実を受け止めるべきだ、という反論も出ており、論争は平行線になっている。
評価の中心は台の出来からホールの扱いへ移った
導入3週間で目立つのは、機械の出来への不満が、ホールの運用や台数への不満へ広がっていることだ。
稼働については、夜の時間帯に空き台が目立つという体験が相次ぐ。20台を入れた島で19時には3人ほどしか打っていなかった、平日夜8時に20台中1人しか座っていなかった、閉店まで誰も打たずに放置された、周りで液晶を押す人が多いのに誰も座らなかった、といった内容だ。設定判別が終わった台しか残っていないため仕事終わりには打てない、増えるのが遅いので19時以降は座る人がいない、という指摘もあり、ハイエナも減って即ヤメの台が増えているという。
低設定の扱いへの不満も大きい。「ホールがもう低設定ぶっこ抜きしかしてない」ので座った時点で負けが決まっているという意見や、小さなホールに大量導入されて稼働が飛び、他機種まで軒並み低設定になったという意見がある。最高出玉が3桁しかなく、上位がゼロで、設定も入っていないという報告も出ている。
一方で、扱いの良い店では勝てているという意見もあり、平日の夜しか打てない人が店の扱いで勝てていると書いた。店次第という見方は少なくなく、次の新台が入れば打てなくなる店が多そうだという予測も出ている。
責任の所在をめぐる意見は割れている。台数が多すぎたのはメーカーの売り方だという批判がある一方、受注生産なのだから適正台数を見極められなかったホールの責任だという反論もある。ホール側も欲しいと手を挙げた台数が多すぎたとする意見もあった。中古台については、1週間待てば新台の半額以下で買えるのだから売ってもらえなくても構わない、という意見が出ている。
ほかの場でも同じ評価か
評価は一つの場に偏ってはいない。打った人の感想が集まる場では酷評が圧倒的に多く、短い罵倒から、仕様を細かく指摘する長文まで幅がある。版権への愛着を持つ人ほど落胆が大きく、「リコリコは好きですがこの台は好きにはなれません」という書き方もあった。
ホール関係者のレビューでも、導入前の慎重な見立てが現在の稼働と重なる形で語られている。他機種のレビューで本機が失敗例として言及されていることは、前の段落のとおりだ。
演出を評価する意見は別の場でも見られる。試打や実戦を見た人の間では、やれている時の演出は面白そうだが、やれていない時に「こうすればやれそう」という感じがないのはきつい、という意見が出ていた。パチンコ版のくるみは好きだが、スロットのくるみルーレットは受け入れられないという意見もある。
現時点で話題になっている観測点
稼働では、夜の空き台と、ハイエナの減少、即ヤメ台の増加が語られている。設定面では、判別が終わった後の空き台に設定が入っているのか、店が低設定を回しているだけなのかが分かれ目として語られ、店の姿勢を見る意見が主流だ。中古では、15万円という価格への言及や、1週間待てば新台の半額以下で買えるという意見が出ている。次の新台が入った時の入れ替えを予想する意見もある。
導入前の評価と比べると、ホール関係者の、初動は動いてもその後が続かないという見立ては、現在の意見の多くと重なる。打つ人の側では、導入前の版権への期待より、低設定の苦行と上位の弱さが強く語られるようになった。評価は導入前の慎重論から、実際の稼働と体験による失望へと固まりつつある。
本日の鑑定
クソ台確定|初動の満席が嘘のように、空席ばかりが連チャンするクソ台
評価点 28点
打った人の不満は低設定での駆け抜けと上位の弱さに集まり、ホール関係者も導入前から台数と持続力を警戒していた。夜の空き台と中古価格の下落が重なり、擁護は設定が入った店に限られている。
※編集注:作成Claude sonet版 比較用
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