諸葛亮曰く、11時20分前後のドル円は158円前後で推移している。11時05分時点では157円99銭で、東京時間は157円77銭まで下げた後に158円20銭まで反発した。ドル全体は高金利と世界的な債券安を背景に強いが、ドル円は158円台で上値も重く、東京後半は追撃買いより押し目を待つ局面である。ユーロドルは1.1240前後で、長い時間足ほど下降構造が鮮明であり、本日方向は引き続き下とみる。

現在の戦況

本来なら朝8時20分版を検証する時間帯だが、本日の前版記録は確認できないため、存在しない予測を後から復元して採点はしない。直近までの記録は方向18回的中・30回判定、予測レンジ内22回、第一目標到達11回である。今回は東京前半の実績と現在の材料から改めて裁定する。

ドル円は本日始値158円05銭前後に対し、11時05分時点で157円99銭。東京時間の高値158円21銭、安値157円77銭で、値幅は約43銭である。直近5日平均の一日値幅は約129銭なので、現時点の消化率は約34%にとどまる。値幅余地は十分残るが、東京前半だけを見ると158円台を一気に走るほどの勢いはまだない。

時間帯の主役は東京市場である。朝に157円77銭まで売られた後、158円21銭まで約43銭反発したが、その後は158円を挟んで押し戻された。上位足の円安基調と短期の戻り売りが衝突しており、方向は上でもエントリー位置を選ぶ必要がある。

ユーロドルは本日1.12396付近から始まり、1.12305から1.12484の狭い範囲で推移している。ただし前日は1.133台から1.121台まで大きく崩れており、今日の小反発だけで下降トレンドが終わったとは判断できない。ドル指数は102近辺まで上昇し、米10年債利回りも5.2%台と高水準で、ドル優位の地合いが続いている。

時間足別テクニカル分析

以下は11時05分時点の確定足ベースのテクニカル値である。

USD/JPY|移動平均・価格位置
時間足基準価格EMA20EMA75EMA200位置・配列
5分足157.992158.078158.028157.981EMA20・75下、EMA200上の混在
15分足157.992158.036157.968157.755EMA20下、EMA75・200上の混在
1時間足157.992157.977157.690157.4203本上、上昇配列
4時間足157.993157.709157.244157.5063本上、配列は混在
日足157.993157.190158.392157.698EMA20・200上、EMA75下の混在
USD/JPY|モメンタム・トレンド強度
時間足RSI14MACD HistADX14+DI / -DIATR14BB幅判定
5分足42.0-0.0208125.78.7 / 26.90.0650.284短期下向き
15分足53.10.0220625.515.6 / 24.90.1110.334戻りと売りが拮抗
1時間足55.2-0.0150017.018.7 / 17.80.2950.757上向きだが勢い弱い
4時間足58.40.1191924.919.9 / 16.10.5401.735上昇優勢
日足54.60.3051331.825.3 / 15.01.2966.581中期上向き

ドル円は1時間足で価格がEMA20、EMA75、EMA200をすべて上回り、4時間足でも主要移動平均の上にいる。日足もEMA20とEMA200を上回り、+DIが-DIを大きく上回るため、中期の主流は上である。ただし5分足はRSI42、MACDヒストグラムがマイナス、-DIが+DIを大きく上回る。現在値をそのまま追うより、短期の売り圧力が止まるのを待つ方がよい。

EUR/USD|移動平均・価格位置
時間足基準価格EMA20EMA75EMA200位置・配列
5分足1.124031.123581.123961.12555EMA20・75上、EMA200下の混在
15分足1.124031.123841.125901.12952EMA20上、EMA75・200下
1時間足1.124031.125941.131101.136853本下、下降配列
4時間足1.124031.131111.140251.148293本下、下降配列
日足1.124031.143951.151471.154773本下、下降配列
EUR/USD|モメンタム・トレンド強度
時間足RSI14MACD HistADX14+DI / -DIATR14BB幅判定
5分足61.60.0001033.927.3 / 20.50.000260.00078短期反発
15分足42.9-0.0000827.614.4 / 25.00.000330.00170下方向
1時間足35.70.0002741.813.2 / 26.70.001870.01222強い下降基調
4時間足26.6-0.0012250.07.2 / 28.60.002970.01748下落・売られ過ぎ
日足18.1-0.0024357.55.6 / 37.50.005730.04584強い下落・売られ過ぎ

ユーロドルは1時間足、4時間足、日足でEMA20、EMA75、EMA200をすべて下回り、下降配列がそろっている。1時間足のADXは41台、4時間足は49台、日足は57台で、-DIも優勢である。方向判断は明確に下だが、4時間足RSI26台、日足RSI18台まで売られているため、現在値からの売り追撃には反発リスクがある。5分足ではすでに短期反発が始まっており、戻りを待つ方が戦術として合理的である。

USD・JPY・EUR通貨強弱とファンダメンタル

現在の通貨強弱はドルが最も強く、円が中位、ユーロが最も弱いとみる。ドル指数は102近辺まで上昇し、米10年債利回りは一時5.34%台まで上昇した後も5.2%台と高水準である。世界的な債券売りと高い長期金利がドルを支えている。

ただし、米金利上昇をそのまま追加利上げ観測だけで説明するのは危険である。長期債では財政リスクや国債供給増、原油高に伴うインフレ懸念も意識されており、長期金利上昇と短期金利の方向が完全には一致していない。これがドル円を158円台へ押し上げながらも、一方向の上昇を作りにくくしている。

ユーロはフランスの財政懸念と欧州債券市場の不安定化が重荷である。ユーロドルは1.124前後まで下落し、2025年春以来の安値圏へ入っている。ドル高だけではなくユーロ固有の弱さが重なっているため、USD/JPYよりEUR/USDの下方向の方が構造は明確である。

一方、円はドルに対して弱いものの、ユーロに対しては相対的に強い。したがって「円全面安」というより、「ドルが最強、ユーロが最弱、その中間に円」という並びで見る方が現在の値動きを説明しやすい。

本日の重要イベント

最大のイベントは21時30分の米雇用統計である。非農業部門雇用者数、失業率、平均時給が同時に発表される。失業率は4.1%前後が意識され、雇用者数については予想に幅があるため、単独の数字ではなく雇用者数、失業率、賃金の組み合わせを見る必要がある。

雇用者数が市場予想を明確に上回り、失業率が4.1%以下、賃金も強ければ、ドル円はまず158円21銭の当日高値を試し、突破すれば158円44銭の前日高値方向が次の焦点になる。反対に雇用者数が弱く、失業率が上振れ、賃金も鈍化すれば157円77銭の当日安値を再び試し、その下では157円50銭近辺まで調整余地が広がる。

ユーロドルでは強い米雇用統計なら1.1230近辺から前日安値1.1214方向が焦点になる。弱い結果なら1.1250を回復し、1.1260から1.1270方向への買い戻しが起こり得る。ただし上位足の下降構造が強いため、雇用統計前の反発だけで本日方向を上へ変更する段階ではない。

時間帯別シナリオと価格予測

ドル円の価格の地図は、現在の158円前後を中心に見ると、上は約20銭先に当日高値158円21銭、その先に前日高値158円44銭、さらに158円50銭の節目がある。下は157円90銭近辺、当日安値157円77銭、さらに157円50銭が防衛線になる。東京後半で158円21銭を明確に上抜けられなければ、157円80銭から158円20銭を中心とする往復が続きやすい。

ドル円の本日方向は上、確度64%とする。予測レンジは157円55銭から158円55銭、第一目標158円21銭、第二目標158円44銭、無効化ライン157円55銭である。ただし現在の推奨は見送りとする。上位足は買い優勢だが5分足が下向きで、158円台には介入警戒もある。157円80銭台まで押した後に短期足が反転するか、158円21銭を明確に上抜けて定着するまで待ちたい。

ユーロドルは本日方向を下、確度84%とする。予測レンジは1.1210から1.1270、第一目標1.1230、第二目標1.1215、無効化ライン1.1272である。現在の推奨は戻り売りだが、1.1240近辺からの追撃は避ける。1.1250から1.1260方向へ戻し、15分足で再び上値を抑えられる形が出れば下方向へ入りやすい。

当日の値幅消化率を見ると、ドル円は直近5日平均約129銭に対して約43銭、約34%しか使っていない。ユーロドルも今日の値幅は約18pipsで、直近5日平均約65pipsに対して約28%である。東京時間だけで一日の値幅を使い切った状態ではなく、欧州と米雇用統計で拡大する余地が残る。

諸葛亮孔明の最終裁定

諸葛亮曰く、ドル円は本日方向を上とするが、現在の推奨は見送りである。1時間足と4時間足の構造は上を維持し、ドルそのものも強い。しかし5分足は下向きで、158円台前半では上値を追う優位性が足りない。押し目形成か158円21銭突破を確認してからでよい。

ユーロドルは下方向を維持し、現在の推奨は戻り売りである。1時間足から日足まで下降構造がそろい、ドル高に加えてユーロ固有の弱さもある。ただし4時間足と日足は売られ過ぎであり、現在値で売りを積み増すより1.1250台への反発を待つ方がリスクを抑えられる。

直近の意見では、ドル円は「下がれば買う」という買い目線が優勢である一方、158円より上を売る意見や、159円へ近づけば上値が重いと見る意見もある。孔明の本日方向は買い側と一致するが、今すぐ追撃する判断は採らない。方向が正しくても位置が悪ければ兵を損なうからである。

兵法に曰く、敵の鋭気を避け、その惰帰を撃つ。

本日の主軸は、ドル円は上方向を残しながら押し目待ち、ユーロドルは下降継続を見ながら戻り待ち、そして21時30分の米雇用統計までは無理に先回りしないことである。