Netflixが2027年1月に世界独占配信する『フジヤマBOY』で、一ノ瀬ワタルが主演、広瀬すずが「日本一のトップアイドル」を演じることが発表された。制作陣は入江悠監督、金子茂樹脚本という強力な布陣だが、公開直後の反応は作品への期待以上に「広瀬すずがトップアイドル役で成立するのか」「一ノ瀬ワタルが引きこもり役に見えるのか」というキャスティング論へ集中した。

広瀬すずの「トップアイドル役」に最も意見が集まる

優勢だったのは、広瀬すず本人の魅力を否定する声ではなく、「現在28歳の俳優を日本一のトップアイドル役に置くことへの違和感」だった。現在のアイドルには20代後半のメンバーも珍しくないと擁護する意見がある一方、トップアイドルという設定なら若さや歌唱力まで含めて説得力が必要ではないか、という見方が強い。

特に歌については、ソロで頂点に立つなら圧倒的な歌唱力が必要だという指摘や、広瀬の過去の歌唱を知る人から「役の中で実際に歌うのか」が気になるという反応が出た。逆に、今のアイドル像は歌唱力だけで決まるものではなく、俳優としての華やかさや知名度を考えれば広瀬すずで不自然ではない、という評価もある。

ここで面白いのは、議論が「広瀬すずが美人かどうか」ではなく、「トップアイドルという言葉から視聴者が何を想像するか」に移っている点だ。若さ、歌、ダンス、グループ性、SNS人気など、現在のアイドル像が多様化したことで、配役の説得力を測る物差しも人によって大きく違っている。

一ノ瀬ワタルの引きこもり設定にも疑問

もう一つの大きな論点は主人公側だ。一ノ瀬ワタルが演じるのは、8年間引きこもり、恋愛経験ゼロの男性。しかし公開された設定を見た人からは「どう見ても強そう」「筋肉隆々の引きこもりという設定が頭に入ってこない」という声が複数出た。

一方で、一ノ瀬の存在感そのものには期待する反応もある。近年の出演作で評価を上げていることから、「また大きな作品に出るのか」と勢いを認める声があり、いわゆる典型的な引きこもり像から外れた人物だからこそコメディとして成立するのではないか、という見方もできる。

設定の現実味を重視する人には違和感があるが、作品が掲げる「野獣×美女」という極端な高低差を楽しむ企画なら、むしろそのミスマッチが狙いだと考える余地もある。

「面白そう」と「Netflixだから不安」が同居

否定的な声ばかりではない。「実写版の『推しの子』のようで少し楽しみ」「設定だけなら面白そう」と期待する反応も確認できる。その一方で、Netflix作品に対して「看板は大きいが企画のセンスに不安がある」という懐疑もある。

この温度差から見えるのは、出演者への好き嫌いよりも、設定とキャストが噛み合うかどうかが評価の中心になっていることだ。広瀬すずをトップアイドルに、一ノ瀬ワタルを長期引きこもりに置く大胆さは、成功すれば強烈な個性になるが、外せば「設定だけが浮いた作品」にもなり得る。

現時点の反応は慎重論がやや優勢だ。ただし、拒絶というより「本当にこの配役でどう見せるのか確認したい」という好奇心が残っている。配信までまだ時間があるだけに、予告映像や歌唱シーンが公開された時に評価が大きく変わる可能性がある作品だ。