海外反応
ロシアで「シンプルな車が欲しい」が話題 「タッチパネル不要」「高い原因は装備ではない」の意見

「走ればいいのに装備が増えすぎる」現代の車を巡りロシアで議論
10月5日、現代の自動車は本来の移動手段として必要な機能以上に装備を増やし、その結果として価格も複雑さも膨らんでいるのではないかという話題がロシア語圏で広がった。発端になったのは、エアコンやBluetooth、後方確認用カメラ、長く使えるエンジンなど最低限の実用品があればよく、大型画面や過剰な電子装備までは要らないという趣旨の主張だった。
最も目立ったのは、この考えに共感し「普通に走り、冬でも始動し、修理に大金がかからない車が欲しい」という意見だった。車内を宇宙船のようにする必要はなく、通常のエンジン、物理ボタン、最小限の画面で十分だという考えである。
タッチパネルより物理ボタン、ヒーター操作に何階層も要らない
具体的な不満で繰り返されたのが、物理ボタンをタッチパネルへ集約する設計だった。「ヒーターを入れるために画面で三つのメニューを通るのはおかしい」という意見や、走行中に画面を見なければ操作できないこと自体が不便だという指摘が続いた。
大型トラックを運転した経験のある人は、室内照明など二次的な機能なら画面操作でも理解できるが、デフロックや補助暖房、ドアロックまで画面へ入れられた時には困ったと説明した。画面が正常に動かなければ重要機能まで操作しにくくなるため、機能の多さより操作系の単純さを重視する意見である。
同じ不満は車だけではないという体験もあった。10年間使った電気ポットを買い替えた人は、以前は給湯と再沸騰の二つの物理ボタンで済んだのに、新しい製品では温度設定やロック、無線接続など多数のタッチ操作が並んでいたと語った。単機能の製品まで複雑化しているという比較だった。
「余計な装備が高価格の原因ではない」税や販売戦略を挙げる意見
一方、車が高くなった原因を電子装備そのものに求めるのは違うという意見も非常に多かった。画面やセンサーなどはメーカーにとって大きな原価ではなく、むしろ物理スイッチを減らして一枚の画面へまとめる方が安く作れる場合さえあるという指摘である。
ロシア特有の事情としては、関税や税金、リサイクル料金を挙げる意見が繰り返された。「装備を全部外しても安くならない」「中国での販売価格と比べれば原因が分かる」という主張があり、国内価格の高さを装備だけで説明することへの反論が強かった。
さらに、メーカーが低利益の廉価車より高利益の車種へ販売の軸を移していることを問題視する意見もあった。安い車を長く売るより、装備を増やして付加価値を演出し、高い価格帯へ誘導する方が企業には都合がいいという見方である。「車は乗るためではなく、メーカーにとっては売って利益を得る商品だ」という皮肉も出た。
「それならラーダ・グランタを」冗談が続くも価格には不満
単純な車が欲しいという主張に対して最も多く繰り返された冗談の一つが、「それならラーダ・グランタを買えばいい」というものだった。ニーヴァやUAZを挙げる人もおり、電子装備の少ない国産車なら希望に近いという皮肉である。
しかし、この案にもすぐ「装備は少ないのに値段は安くない」という反論が続いた。「何も付いていない車を高値で買うことになる」「欲しいのは単純で安い車であって、単純なだけの高い車ではない」という不満である。装備を減らせば自動的に手頃になるわけではないという点が、議論を価格問題へ戻していた。
古い車を長く乗るという実例も複数あった。2009年型の大型SUVを完済後も使い続け、新車を買えるが必要性を感じないという人や、20年以上前の日本車を定期整備しながら乗り続け、買い替えを考えるたびに結局そのまま使うという人もいた。古い車の単純さと耐久性を好む層の考えが具体的に示されていた。
安全装備や運転支援まで「不要」とは言えないとの意見も
少数ではない反対意見として、現代の装備を一括して無駄扱いすることへの異論もあった。自動ブレーキや車線維持、クルーズ制御などを実際に便利だと感じている人は、「自分はこうした機能に金を払う価値がある」と評価していた。家族向けの映像機能や自動パーキング操作を便利だとする意見もある。
また、ABSや横滑り防止、衝突安全などまで削れば、単純さと引き換えに安全性を失うという指摘もあった。「結局、エアコンも安全装備もカメラも欲しくなり、最初は廉価仕様を見ていても上位仕様を選ぶ」という経験則を挙げる人もいる。
市場側の理由を挙げる意見では、メーカーが勝手に装備を増やしているだけではなく、購入者が装備の多い車を選んできた結果でもあるとされた。中国車が同価格帯で多数の機能を搭載するようになり、従来型の車が「技術的に古い」と評価されるため、競合メーカーも装備を増やさざるを得ないという説明もあった。
多かったのは「単純な車が欲しい」、ただし価格問題は別との見方
今回最も目立ったのは、タッチパネルや大型画面、使わない機能を増やすより、物理ボタンと基本性能を重視した単純な車が欲しいという意見だった。特に操作系を画面へ集約する設計には厳しい不満が多く、古い車を長く使う体験談も続いた。
同時に強かったのが、「現代車が高いのは余計な装備だけが原因ではない」という意見である。ロシアでは税や関税、リサイクル料金を挙げる人が多く、メーカーの販売戦略や利益率を問題視する意見もあった。反対側では安全装備や運転支援を高く評価する人もおり、単純さを求めながらも、どこまでを本当に不要とするのかでは意見が分かれていた。