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『Nスタ』こどもNISA特集に意見続々 「富裕層向けでは」「元本割れは?」金融教育への期待と格差懸念

『Nスタ』が2027年開始の「こどもNISA」を特集
10月7日の『Nスタ』では、2027年1月から始まる「こどもNISA」を取り上げ、子どもの資産形成や金融教育について紹介した。現在のNISAは18歳以上が対象だが、新制度では0歳から17歳までの未成年者も利用できるようになる。
こどもNISAは年間60万円、非課税保有限度額600万円で、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象となる。10月1日からは複数の証券会社で口座開設に向けた事前受付も始まっており、制度開始を前に関心が高まっている。
番組では子どもがお金や投資について学ぶ様子も紹介されたが、放送を見た人からは期待だけでなく疑問や警戒も相次いだ。特に目立ったのが、投資へ回せる余裕資金がある家庭ほど恩恵を受けやすく、家庭間の資産格差が広がるのではないかという意見だった。
「富裕層の子ども向けでは」家庭の格差を心配する意見
放送中には「富裕層の子孫向けだろ」と制度の恩恵を受けられる家庭が限られるのではないかとする意見が出た。年間60万円を継続的に投資できる家庭と、日々の生活費や教育費で余裕がない家庭では、制度を利用できる程度に大きな差が生まれるという見方である。
「子供を持つお金持ちのNISAだろ」という厳しい意見もあり、非課税枠を設けても、そもそも投資する資金を用意できなければ利用できないと指摘された。「投資する元手がない人はどうすればいいのか」とする内容もあり、制度の存在と実際に活用できる家庭の範囲は別問題だと考える人がいた。
さらに、子どもの頃から運用資産を持つ家庭とそうでない家庭の差が、その後の進学や生活にも影響するのではないかという懸念も出た。「こども食堂を利用する子どもと、こどもNISAを利用する子どもの格差」という表現で、家庭環境による違いを心配する意見もあった。
一方、制度は利用を強制するものではなく、余裕資金がある家庭に新しい選択肢を用意すること自体は悪くないという見方もできる。教育資金を預貯金だけで準備するのか、一部を長期投資へ回すのか、家庭ごとに選択できる手段が増える点に注目する人もいる。
「元本割れはあるよね?」投資リスクへの疑問
視聴者からは、NISAを預金のように捉えてよいのかという疑問も相次いだ。「NISAってマイナスになることあるよね?元本割れってあるよね?」という意見は、制度を紹介する際に投資リスクも十分に説明してほしいというものだった。
NISAは投資によって得た利益を一定の条件で非課税にする制度であり、投資商品の価格が下落すれば元本割れする可能性がある。こどもNISAも対象商品が長期の積立・分散投資に適した投資信託へ限定されているとはいえ、元本が保証される制度ではない。
放送を見ながら「今の子がすぐ積み立てても、しばらく含み損になることもあるのでは」と相場変動を気にする意見もあった。制度開始直後の値動きだけを見るのではなく、長期間運用する制度として理解する必要があるという論点につながる。
また、投資に詳しくない親が番組や周囲の雰囲気だけで始め、値下がりした時に慌てるのではないかと心配する意見も出た。非課税という言葉だけが先行すれば「損をしない制度」と誤解されかねず、利益が非課税になることと投資元本が保証されることは別だという説明を求める声である。
子どもに「お金」をどう教えるかで賛否
番組では子どもがお金や投資について学ぶ様子も紹介され、金融教育そのものについても意見が分かれた。「なんでも金換算する子供を増やしたいのか」と反発する意見や、「そんなものより足るを知ることを教えた方がいい」とする内容があった。
子どもの頃から資産運用を教えることで、お金を増やすことばかり重視するようになるのではないかという心配である。「金儲けしか考えない子供が増えそう」とする意見もあり、金融教育と金銭至上主義をどう区別するのかを気にする人がいた。
一方で、現代では預金、投資、物価上昇、複利などについて基本的な知識を持つことも生活に必要になる。大人になって初めて金融商品に触れ、仕組みを理解しないまま契約するより、子どもの頃からリスクも含めて学ぶ方がよいという考え方もある。
重要なのは、投資すれば必ずお金が増えると教えるのではなく、価格が下がる可能性、生活に必要なお金を投資へ回さないこと、長期間にわたり分散する考え方などを一緒に学ぶことになる。放送への反応からも、制度そのもの以上に「子どもへ何をどう教えるのか」が関心を集めていた。
「お年玉を投資」は現実的なのか
こどもNISAをめぐっては、お年玉など子どもの資金を積み立てに回す使い方にも意見が出た。「お年玉まで投資に回すのか」と違和感を示す人がいる一方、少額でも長期間積み立てれば金融教育のきっかけになると考える人もいる。
年間60万円という上限まで必ず投資する必要はなく、各家庭の余裕資金に応じて利用する制度である。それでも番組で制度が大きく紹介されると、上限まで使わなければ損だと感じる家庭が出るのではないかという警戒もあった。
また、親自身には成人NISAの非課税枠があるため、まず親の資産形成を優先すべきではないかという意見も出ている。家庭全体の生活防衛資金や教育費を確保したうえで、どの名義でどれだけ積み立てるかを考える必要があり、単純に「子ども用の枠が増えたから使う」という話ではないとの見方である。
「理解できているのか」番組の伝え方にも意見
子どもが制度について学ぶ場面には、「果たして本当に理解できているのだろうか」という意見もあった。投資信託、非課税枠、元本割れといった概念は大人でも理解に差があり、子どもへ説明する場合は年齢に応じた工夫が必要になる。
番組がこどもNISAを詳しく紹介することについても、「やたら勧めているように見える」と警戒する意見があった。制度の利点だけでなく、損失の可能性や利用しない選択肢まで同じ程度に説明してほしいという要望である。
一方、制度開始が2027年1月に迫り、10月から事前受付も始まっている以上、情報番組が仕組みを解説することには意味がある。視聴者側が制度を知ったうえで、自分の家庭に必要かどうか判断できる材料を増やすことが重要になる。
期待より「格差」と「リスク」への意見が目立つ結果に
今回の放送で最も目立ったのは、こどもNISAによって家庭の資産格差がさらに広がるのではないかという意見だった。投資へ回す資金を持つ家庭ほど非課税制度を活用できるため、「富裕層向けではないか」という疑問が繰り返された。
次に多かったのが、元本割れの可能性や投資リスクを十分に伝えてほしいという意見だった。さらに、子どもの頃から投資を教える金融教育を評価するか、お金を増やすことへ意識を向けすぎると見るかでも受け止め方が分かれた。
こどもNISAは2027年1月に始まるが、非課税枠があることと、すべての家庭に利用が適していることは同じではない。『Nスタ』の特集をきっかけに、制度を使うかどうかだけではなく、家庭の余裕資金、投資リスク、子どもへの金融教育をどう考えるのかまで議論が広がった。